このたび,7月1日付けで,創成科学共同研究機構に「明治乳業『乳(にゅう)の価値創造研究』寄附研究部門」が設置されました。
同寄附研究部門は,明治乳業株式会社により設置されたもので,従来の関係部局単独の寄附講座とは異なり,農学,獣医学,医学など,北大の複数の部局が関係することから,創成科学共同研究機構に置かれた全学運営の新しい形態で設置され,開設期間は平成18年7月1日から平成23年6月30日までの5年間で,総額5億円(年1億円)規模の本学では最大級のものです。
健康を支える乳の新たな価値の創造を目指し,(1)次世代型乳牛飼養の技術開発と革新的な乳製品製造研究 (循環型生産体系の確立),(2)食の安全・安心を基盤とした,乳の安全な生産と製品製造の技術革新,(3)牛乳,ホエーの新たな価値の創造(生活習慣病予防,感染症予防,飼料化など),(4)微生物・酵素変換(プレバイオティクス)による新たな価値の創造(機能性ペプチド,ビフィズス菌増殖因子など),(5)プロバイオティクスによる新たな価値の創造(腸内環境や宿主機能の改善,乳製品や食肉製品の保存性の改善など)が研究の対象となっております。
なお,同研究部門は,寄附研究部門教員2名(教授相当1名,助手相当1名)で構成され,
矢島高二特任教授,井上 亮特任助手がそれぞれ就任し,同研究部門における今後の研究等を発展させて参ります。
7月13日(木)には,創成科学共同研究機構大会議室において,設立記念式典が行われました。
同記念式典は,関係者70名以上が参加され,中村睦男総長,浅野茂太郎明治乳業社長のごあいさつの後,中村総長より浅野社長に感謝状が手渡されました。
さらに,近藤光雄北海道副知事らから,21世紀の新しい持続ある農畜産モデル形成の拠点作りと画期的な乳の高付加価値化への期待がこめられた祝辞,中川昭一農林水産大臣等からの祝電や昨年度のノーベル医学生理学賞を受賞した本学名誉博士B.
Marshall教授からのメッセージの披露,矢島高二特任教授の研究内容説明の後,長田義仁創成科学共同研究機構長(理事・副学長)から謝辞があり,記念植樹(クロフネツツジ)をもって,晴天の中,無事終了致しました。
引き続き行われたエンレイソウ「レストラン エルム」での祝賀会では,南山英雄北海道経済連合会会長および昭和35年に本学農学部を卒業された中山 悠明治乳業会長が,新しい産学による社会貢献に対する期待が述べられ,関係各位で同寄附研究部門の今後の発展を祈念しました。 |
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あいさつする中村睦男総長 |
あいさつする浅野茂太郎明治乳業社長 |
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矢島二特任教授の研究内容説明に聞き入る出席者 |
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(創成科学共同研究機構) |
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