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理学研究院で「先端化学に関する日中シンポジウム(第2回先端化学に関する北海道大学−南京大学交流シンポジウム)」開催

 2005年3月に北海道大学理学研究科と中国南京大学化学化工学院は友好学術交流協定を締結し,情報交換のため,同年12月には化学専攻から5名の教員が南京大学を訪問して「第1回先端化学に関する北海道大学−南京大学交流シンポジウム」を南京大学にて開催していました。
 今年2006年には本学と南京大学との間の大学間協定へと発展し,これを受けて今年は,南京大学から8名の教授,南京大学近隣の蘇州大学から1名の教授を招き,11月10日(金)〜11日(土)の2日間にわたり,本学理学部で第2回目のシンポジウムである「Japan-China Joint Symposium on Modern Chemistry(2nd Hokkaido University-Nanjing University Joint Symposium)」を開催しました。
 南京大学は中国の大学の中で五指に入る大学ですが,その中で化学化工学院は1920年に開設され,現在化学科,化学工学科,高分子材料科学および工学科で構成され700人の学部生,600人の大学院生および220人のスタッフ(内5人が中国科学院院士,58人が正教授)を擁する中国で有数の化学系の教育・研究組織です。
 このシンポジウムは,総長室重点配分経費による大学間交流の推進事業(招へい事業)および理学研究院国際シンポジウムとしての資金援助を受けて開催されました。さらに化学専攻は,文部科学省の魅力ある大学院教育イニシアティブ「高邁なる大志を抱いたT型化学者養成」に採択されたことを受け,大学院学生が海外の研究者と直接ディスカッションし交流する場としての国際シンポジウムとしても企画しました。中国からの講演者はシンポジウムに先立ち,中村総長を表敬訪問いたしました。
 中国からの9名の講演者に加え化学専攻から8名の教員による計17件の化学の幅広い分野(物理化学,物性化学,計算化学,材料化学,錯体化学,有機化学,医化学など)の講演が行われ活発な意見交換が行われました。大学院生からの積極的な質問もありました。ポスターセッションでは化学専攻大学院生による41件の発表があり,中国の研究者と大学院生との活発なディスカッションおよび交流が行われました。
 今後の南京大学から本学への大学院生の受け入れや教員間の共同研究の展開を念頭におき,シンポジウム終了後には,中国から招いた教授の方々には化学専攻の研究室を見学していただきました。実際,シンポジウム期間中にいくつかの共同研究の話し合いも行われ,また南京大学の大学院生の本学への派遣の計画も進みつつあります。次回は,中国にて第3回シンポジウムを開催することを約束して,会を閉じました。
講演者および主催者の集合写真 大学院生によるポスター発表,中国研究者との交流
講演者および主催者の集合写真 大学院生によるポスター発表,中国研究者との交流
(理学院・理学研究院・理学部)

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