文部科学省の「社会人の学び直しニーズ対応教育推進プログラム」は,「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2006(平成18年7月7日閣議決定)」等を踏まえ,社会人の「学び直し」のニーズに対応するため,大学等における幅広い教育研究資源を活かした優れた学修プログラムを開発・実施することにより,学び直しに資する良質な教育プログラムの普及を図り,再チャレンジを可能とする柔軟で多様な社会の実現を目指すことを目的として今年度から新たに公募が行われました。全国の国公私立大学等から応募のあった315件のうち,126件が採択されました。
本学からは,人社系に1件及び医療系に1件の合計2件応募して,医療系の1件が採択されました。
分 野 |
事 業 名 |
事 業 担 当 者 |
医 療 系 |
潜在助産師のための再チャレンジ支援プログラム
(共同申請:旭川医科大学)
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医学部・保健学科
教授 良村 貞子 |
● 採択プログラムの事業紹介
ここ数年,産科医不足のために,母子保健は危機的状況にあります。この母子保健活動で重要な役割を担う保健医療専門職に助産師が存在します。しかし,我が国では助産師は女性に限定されており,出産や子育てのために離職している人が少なくありません。一方,助産師の多くが活躍する医療施設は常に危険性がある救急医療の現場です。また,多様化した妊産婦や家族の育児支援ニーズに対応するためには,最新の医療知識や技術が必要となります。このような社会状況のもと,離職中の助産師の多くが持つ不安やためらいを軽減し,職場復帰を可能とする支援体制が求められています。
本教育支援プログラムでは,主として30歳代〜40歳代の未就業の助産師を対象に,最新の母子保健にかかわる基礎的知識や技術の確認と修得を目指し,自己能力の再発見には集団教育を,多様な再就労ニーズには個別教育を展開します。また,再就労に向けた活動支援を長期的・個別的に行い,相談体制を整備して再就労後の離職予防に努めます。更に,ベテラン助産師の持つ経験豊富な技術を伝承するプログラムを2年目に展開します。なお,本プログラムは各医療施設や北海道看護協会等との連携のもとで実施することとしています。
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