本学では,7月8日(日)から8月4日(土)までの約1ヶ月間にわたって,中国河南省の大学教員10名を対象に,円借款事業の一環として,中国人材育成事業特設研修コース「廃棄物資源化・処理技術研修(河南省)」を実施しました。
中国人材育成事業は,中国国内の地域間格差の是正・市場経済の推進のため,中国内陸部の高等教育機関の質を高め,日中間の相互理解の増進に寄与することを目的とした円借款事業です。
本学の研修コースは,国際協力銀行(JBIC)から受託した調査に基づき,大学院工学研究科 松藤敏彦教授,大学院農学研究院 松田 從三教授,公共政策学連携研究部 吉田 文和教授が中心となり平成18年度に開設した研修コースで,中国内陸部における廃棄物管理の改善とインフラ整備の重要な基礎を築くことを目的としています。今回は昨年の重慶市に続き,2回目の実施となりました。
研修は,講義の他,多数の施設見学を含むもので,地方自治体,企業等の協力を得て,参加者は札幌市近郊の廃棄物処理・資源化施設等15カ所を視察し,資源リサイクルと廃棄物処理についての知識を深めました。
また札幌市環境局への訪問や東京研修では,環境省にも訪問し,日本の廃棄物・リサイクル政策についても学びました。
講義や施設見学の他にも,研修期間中には,茶道体験,着付け,邦楽演奏会など日本文化に触れる機会もあり,廃棄物に関する知識だけではなく,日本文化への理解も深めたようです。また研究室訪問を通じて,本学の研究者と交流する機会もありました。
この研修が,今後の中国河南省における廃棄物問題の解決への取り組み等に活かされていくことが大いに期待されます。
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