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〜農場の秋を見つけよう〜北大農場公開デー

 北方生物圏フィールド科学センターでは,9月2日(日)に第4回北大農場公開デーを開催し,市民60名が参加しました。今回も従来の「公開・見学」とあわせて「体験」がプログラムに組み込まれました。
 午前中は果樹園,水田,トウモロコシ畑の見学に加え,鈴薯れいしょ収穫体験,ポテトチップス作り,バター作りなどが行われました。
 ポテトチップス作りでは,担当の技術職員から馬鈴薯を自動で洗って皮を剥く機械やスライサーなどの使い方の説明があった後,それぞれ実際にポテトチップスを作ってみました。「男爵」,「とうや」,「きたあかり」の3種類の馬鈴薯で作り,ポテトチップスに向いている品種などの説明がされました。できあがったポテトチップスを食べた参加者は,市販のものとは違うおいしさに感心していました。
 バター作りでは,市販の牛乳ではバターは作れないこと,ノンホモジナイズ牛乳とホモジナイズ牛乳の違いを顕微鏡で見ながら説明を受けた後,500mlのペットボトルに半分ほどの牛乳を入れ,15〜20分ひたすら振ると,牛乳に含まれる脂肪球が固まってだんだんとバターらしき固形物が現れました。脱脂された水分を濾紙で水切りしてさらに練ると,なめらかなバターが完成しました。参加者は,試食用のパンに塗っておいしそうにほおばっていました。
 作物畑では,水田やトウモロコシ畑を見学したり,馬鈴薯を実際に収穫したりしました。収穫した馬鈴薯はおみやげにもらえるとあって,参加者は真剣なまなざしで土の中の芋を探していました。
 昼食をはさみ午後からは,センター管理棟から酪農生産研究施設,中小家畜飼育室まで畑のあぜ道を,トラクター実演を見ながら歩きました。施設に着いてからは牛舎班,中小家畜舎班に分かれてそれぞれの施設の見学が行われました。中小家畜舎では鶏の孵化設備や雛の育成設備などの説明,豚の飼育についての説明がありました。大きな豚に大人も子どもも驚いた様子でした。牛舎では乳牛の生活や食餌,排泄物の堆肥化などの説明があり,子どもたちから次々に質問が出され,担当の職員の説明にも熱が入りました。見学の最後にはしぼりたての牛乳の試飲があり,市販の牛乳とは違ったおいしさに「おかわり」をする参加者が続出しました。
 今年は体験・見学の各コーナーにスタンプが置かれ,7つの体験,見学ごとにひとつずつスタンプを集めるスタンプラリーもありました。すべてのスタンプを集めて管理棟に戻ると,施設や畑で撮影された四季折々の風景などで彩られた素敵なカードが記念品としてプレゼントされ,参加者に大変好評でした。
 当センター生物生産研究農場は作物・家畜の生産からそれらの収穫・加工までの教育を実施しており,今後もこの特徴を生かした,かつ大学らしい「食育活動」を学内の関連部局や分野と協力しながら,地域貢献として実施していく予定です。
おいしそうに揚がってきたよ バターどれだけできたかな?
おいしそうに揚がってきたよ バターどれだけできたかな?
ワイヤーで尾を繋がれているのはね…  
ワイヤーで尾を繋がれているのはね…  
(北方生物圏フィールド科学センター)

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