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ホソバウルップソウ (
Lagotis minor var. yesoensis
)
和名は千島のウルップ島にちなむが,大雪山に分布する本亜種は日本固有のものとされている。光沢のある大きな舌状の葉と紫色の穂状の花が印象的で,大雪山稜線の砂礫地に点々と咲いている。北アルプス白馬岳には,葉の幅が広い類縁のウルップソウがかなりの分布密度で自生するが,開花期が梅雨時に当たるため,私は花の咲いている風景をまだ見たことがない。
理事・副学長 岡田 尚武