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獣医学研究科が動物実験の国際的な第三者評価組織である国際実験動物管理認定協会(米国)から認定

 獣医学研究科の動物実験管理プログラムが,国際実験動物管理認定協会(Association for Assessment and Accreditation of Laboratory Animal Care International:AAALAC)から日本の大学として初めてFull Accreditation〔完全認定〕を平成19年10月26日付で受けました。国内では,製薬会社など民間4機関だけが認定を受けています。この協会は科学研究における人道的かつ倫理的な動物実験管理を評価認定することにより,生物医学研究の進展を図ることを目的として,40年以上前に米国で設立されたNPO団体です。現在,AAALACは米国を中心として30カ国,730を超える企業,大学,病院,公的研究機関等を認定しています。
 この協会は非政府団体ですが,多くの学協会から支持され,書類審査と視察により認定を決定し,認定された機関は,動物実験委員会報告を年2回提出し,3年毎の視察を受けることになっています。AAALAC認定は人道的に実験動物を管理していることを示す象徴であり,倫理的な動物実験管理に関して国際社会に対して説明責任を果たしたことを意味します。
 現在,北海道大学を含めて各大学は,文部科学省が平成18年6月1日に告示した「研究機関等における動物実験等の実施に関する基本指針」に沿って動物実験に関して様々な整備を行っています。獣医学研究科は,この基本指針を完全に履行するとともに,自己点検評価を徹底的に行い,国際的な第三者評価を受け,認められたことになります。
 平成17年の改正「動物の愛護及び管理に関する法律」の施行に合わせて,獣医学研究科は「魅力ある大学院教育イニシアティブ」事業に「次世代の獣医科学研究者育成プログラム−国際的な動物実験倫理教育をめざして−」を申請し採択されました(平成17-18年度,医療系)。AAALACからの認定事業は,その中の大きな目標の一つでもありましたが,この完全認定をもって,獣医学研究科のイニシアティブ事業は全て終了しました。
 今後,獣医学研究科の大学院生のみならず学部学生の教育研究に,AAALACによる認定を受けた動物実験管理プログラムと動物実験施設を活用します。
左より 伊藤副研究科長,佐伯総長,梅村研究科長,関口事務長
左より 伊藤副研究科長,佐伯総長,梅村研究科長,関口事務長
(獣医学研究科・獣医学部)

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