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保健科学研究院が「第4回FDワークショップ」を開催

 保健科学研究院では,9月11日(木),本学百年記念会館において,部分参加も含めて49名(全教員の66%)の参加者により,「第4回FDワークショップ」を開催しました。
 今年4月に保健科学院が設置されたことに伴い,学部教育と大学院教育に分け,保健学科FDは「学生のメンタルヘルス」,保健科学院FDは「大学院教育・研究の連携」というテーマで実施しました。
 学科FDの前半は,本研究院生活機能学分野傳田健三教授による基調講演「学生のメンタルヘルスの現状と対応策」及び参加教員によるグループ討論でした。基調講演はうつ病急増や自殺者増加の現状,青年期うつ病の特徴と治療の基礎,教員ができる予防策など示唆に富んだ内容でした。引き続き,「大学教育現場における学生のメンタルヘルスを維持する教育的な対応」の提案を目標に,グループ討論を行いました。メンタルヘルスの問題をモディファイした二つのバーチャルケースと各教員が経験したケースを題材にしながら,問題の予防や早期発見のための対策を検討しました。活発なグループ討論,結果発表,全体討論から多くの具体的な提案がなされました。
 学科FD後半は,エクセレント・ティーチャーズとして公開されている本研究院所属教員の中から,基盤看護学分野鷲見尚己准教授と生活機能学分野村田和香教授による「わたしの授業」と題した講演会でした。丁寧な授業内容と具体的な工夫点の紹介があり,多くの示唆が得られました。
 学院FDは,テーマに沿った講演会でした。基調講演1は,高等教育機能開発総合センター細川敏幸教授による「大学院教育とFD〜大学院教育連携の基礎」でした。大学院の目標,シラバスの基本,職業規範の基本,カナダ・ダルハウジー大学のFD,そして最近のFD形態の紹介がありました。大学院教育の基礎を学ぶとともに,更に進化しているFDから今後への貴重な示唆をいただきました。基調講演2は,情報科学研究科副研究科長栗原正仁教授と同宮永喜一教授による大学院教育改革支援プログラム「多元的な資質伸長を促す学びの場の創成」でした。宮永教授から,双峰型教育,経済支援制度,PM教育など全体像を紹介していただきました。魅力的なプログラムを知る貴重な機会となりました。栗原教授からは,「情報科学研究科における大学院教育の現状分析及びFDの体制について」と題し,アンケート結果の紹介をいただきました。大学院教育,講義,研究指導について院生の生の声とそれに対する詳細な分析は大変参考になりました。
 今回の学科FDでは,従来の成果を引き継ぎ,より具体的な対応策や授業改善策の提案がなされました。また,大学院FDとしては第1回にふさわしい充実した講演会となりました。本研究院のFDワークショップは,出席率の高いことも特徴であり,今後も多くの参加者を得て有意義な討論を行い,学生の教育に還元していきたいと考えています。
基調講演後の質疑応答 会場を移してのグループ討論の様子
基調講演後の質疑応答 会場を移してのグループ討論の様子
(保健科学院・保健科学研究院)

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