総合博物館土曜市民セミナー
「検証!北大の都市伝説」が開催される |
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講演する池上助教 |
総合博物館では9月13日(土)土曜市民セミナー「検証!北大の都市伝説」を開催しました。講師は大学院工学研究科 池上重康助教です。
セミナーは,北大関係者の間で流布している,北大の「都市伝説」について,歴史資料からその真相を検証したものでした。取り上げた都市伝説は,「農学部は『北』の形をしているか?」,「クラーク像はいくつある?」,「メインストリートはいつできた?」,「北大はどのくらい広いのか?」,「戦中・戦後の北大の様子は?」,「大学の中をSLが走っていた?」など10のトピックで,これらに関係する3つのサイドストーリーを交えたものでした。
農学部校舎は,設計者である北大営繕課の岡田鴻記が残した資料から,当初の設計案では明らかに「北」の字を意識したものであったけれども,戦時体制の突入による工事の一時中断後に,あえて「北」の字にしないよう建設が進められたことが明らかにされました。北大キャンパスの広さについて,かつては,東は創成川,南は鉄道線路を越えて植物園までつながる一帯が所有地であり,さらに演習林は,植民政策時代に樺太,台湾,朝鮮に所有していた他,南洋のボルネオ,ニューギニアにまで計画していたことも示されました。この他,13条通りは戦前は桜並木で,戦中に防空壕をつくるため伐採されたこと,戦中戦後を通じて,ほとんどのローンが畑地になっていたことなども古地図や古写真で報告されました。
セミナーの受講者は約80人で,立ち見も出るほどの盛況ぶりでした。 |
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ポスター |
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(総合博物館) |
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