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「北海道大学附属図書館講演会」を開催

 10月30日(木)北海道大学附属図書館大会議室において,道内国公私立大学等の図書館職員を対象に平成20年度北海道大学附属図書館講演会が開催され,本学から40名,道内16機関から24名,合計64名の参加がありました。
 今回の講演会のテーマは「求められる大学図書館像」であり,社会の信頼に応える学士課程教育等の実現や大学等の教育研究を支える基盤強化等の取組課題に対応して大学が動こうとしているとき,それに対して大学図書館はどのような貢献が出来るのかを図書館職員が考える機会とするものです。
 このテーマに沿って,本学の嶋貫和男理事・事務局長による「大学図書館の現状と課題−管理運営面からのアプローチ−」と題した基調講演がおこなわれました。
 財務面,人事面,施設・設備面から大学図書館がかかえる問題点をあげ,これらはすべて予算に帰着するものであり,図書館機能を再定義し,大学が行っている学生の質の向上が安定した社会の実現につながることに貢献するという大きな視野で図書館の役割を見てゆくべきであること,図書館の役割を多くの場でアピールし社会的理解を得ることが財政基盤の確立につながることなどが述べられました。
 菅原英一情報管理課長からは「学習支援サービスの充実が大学にもたらすもの」と題して学生用図書整備や情報リテラシー教育支援など学習支援の事例報告がありました。また,野中雄司情報システム課システム管理担当からは「研究成果発信が大学にもたらすもの」と題して「北海道大学学術成果コレクション(HUSCAP)」による研究支援の事例報告がありました。
 事例報告後は,逸見勝亮館長の司会・進行により質疑応答及びフロア討議がおこなわれました。フロア討議は「図書館機能の再定義」「研究活動の支援」「図書館職員のあり方」の三つの論点をめぐって行われ,約80分にわたり参加者と講演者,事例報告者の間で活発な意見交換がされました。また,今回の講演会には教員の参加があり,研究者にとって電子ジャーナルが不可欠のツールであるとの意見も出され,大変参考になりました。
 最後に,逸見館長は,図書館職員は学生の教育がどのようにおこなわれているか,研究者の研究活動がどのようにおこなわれているかを知るべきであると閉会の挨拶を述べ,盛況のうちに講演会を終了しました。
講演する嶋貫理事・事務局長 フロア討議の様子(左から逸見館長,嶋貫理事・事務局長,菅原情報管理課長,野中情報システム課職員)
講演する嶋貫理事・事務局長 フロア討議の様子(左から逸見館長,嶋貫理事・事務局長,菅原情報管理課長,野中情報システム課職員)
(附属図書館)

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