総合博物館でパラタクソノミスト養成講座を開催
総合博物館では1月に下記のパラタクソノミスト養成講座を開講しました。準分類学者(パラタクソノミスト)とは,学術標本・サンプルを正しく同定し整理する能力を有する者で,環境調査・教育において必要とされる人材です。生物分野では分類学(タクソノミー),生物多様性研究,環境アセスメント,環境教育の専門家をサポートし,社会で幅広く活躍することを想定しています。
コケ植物パラタクソノミスト養成講座(初級)
1月10日(土),斜里町立知床博物館の内田暁友氏を講師に,10名の参加者を得て開講されました。今回,これまで要望の高かったコケ植物対象の講座を始めて募集したところ,予想を大幅に上回る申し込みがあり,多数の方を落選としなければなりませんでした。残念ながら真冬のため,採集実習を行うことができませんでしたが,あらかじめ北大植物園から分譲いただいた生個体などを用い,標本の作り方や観察用切片の切り出し方など,初歩的な同定操作が解説されました。
昆虫パラタクソノミスト養成講座(初級)
1月24日(土),25日(日)に,当館の大原昌宏氏と大阪府営箕面公園昆虫館の澤田義弘氏を講師として開講されました。初日は昆虫採集の方法や昆虫の種類や分類についての基礎的な講義の後に,14名の受講生たちは実体顕微鏡を操作して,様々な昆虫を観察し,検索表を使いながら昆虫同定を行いました。2日目には昆虫同定に加え,アルコール標本から乾燥標本を作製する方法を学びました。
北大植物園から分譲された敷石表面のコケを用い,採集ポイントを説明する講師の内田暁友氏(斜里町立知床博物館)
修了証を授与され,コケと共に記念撮影
昆虫パラタクソノミスト養成講座(初級)の実習風景と講師の大原昌宏准教授(総合博物館)
採集方法の説明をする講師の澤田義弘氏(大阪府箕面講演昆虫館)
(総合博物館)