部局ニュース

平成21年度北海道大学公開講座
「現代社会と倫理−安全・安心なくらしを実現するために−」

 本年度の公開講座は,「現代社会と倫理−安全・安心なくらしを実現するために−」をテーマに7月2日(木)に開講され,30日(木)に終了しました。昨年来,米国発の金融危機に端を発する不況の進行は資本主義の暴走とも言いうる現代社会の構造的な危機を露にし,建築や食品の偽装,個人情報の漏洩など私たちのくらしを脅かす“非倫理的な”事件が相次いでいます。このような社会の現状に,私たちはどのように備えるべきなのか,なぜそのような問題が起きるのか,どうしたらそのような問題をなくすことができるのかについて倫理をキーワードに講義を行いました。
 具体的には,7月2日(木)から30日(木)まで,第1回「『リスク社会』を知る」(メディア・コミュニケーション研究院・筑和正格教授),第2回「リスクの社会倫理」(文学研究科・藏田伸雄教授),第3回「農業に内在する倫理性」(農学研究院・佐野芳雄教授),第4回「循環型社会における安全・安心な社会基盤構造物」(工学研究科・杉山隆文教授),第5回「遺伝情報と倫理・社会問題」(情報科学研究科・渡邉日出海教授),第6回「企業不正と倫理」(経済学研究科・吉見宏教授),第7回「創薬開発と生命倫理」(薬学研究院・原島秀吉教授),第8回「看護と倫理:患者・家族の生活の質を支えるために」(保健科学研究院・佐藤洋子教授),の8つの講義が行われました。受講生は1回だけの受講者を含め延べ98名でした。
 講演後には毎回受講者から熱心な質問が寄せられました。また,期間中,受講者を対象にした植物園のキャンパスツアーを実施した他,最終回には,インターネットを活用して西興部村公民館と北大とを結ぶ遠隔公開講座を実施しました。
講義の様子
講義の様子
(学務部教務課)

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