北の息吹  (32)

フタマタイチゲ(Anemone dichotoma

フタマタイチゲ
2004.6.18 根室市
 アネモネの仲間では最も大型の種類であり,草丈は70cmにもなって,ヒメイチゲやアズマイチゲなど春の妖精と称される小型のアネモネとは趣がかなり異なる。花時の草丈が大きいだけに,花の咲く時期も小型のアネモネよりかなり遅い。根室半島の湿った草原に纏まって生えるが札幌近郊では見たことがない。この仲間の常として,白い花びらのように見えるのはがく片であるが,その外側には紅紫色の部分があり,よく見るとなかなか風情のある花である。
理事・副学長 岡田 尚武

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