日韓の若者(青少年)支援シンポジウム−留学生の活躍− |
2月23日(火)から25日(木)まで,本学情報教育館を会場に,韓国の若者(青少年)自立支援研究の最先端におられる研究者・実践家である,イ・ゼキュ公州大學校教授,キム・インキュ全州大學校教授及びパク・ビョンフン光州広域市青少年支援センター所長の3氏をお招きして,日韓共同シンポジウムが開催され,80名の参加者がありました。このような内容での開催は,わが国でも初めての試みであります。
わが国では,韓流ドラマなどを通じて韓国に関心をもつ人々が増えています。しかし,互いの国の教育や文化の実情を知り,ましてや,過去の歴史的な関係を含めて理解し合うとなると思いのほか壁が厚いというのが現実です。それゆえ,この現実に鑑みて準備を行い,しかも,若い世代を前面に押し出しての開催を狙いとしました。韓国や中国からの留学生がその要にいることは言う迄もなく,翻訳・通訳に活躍してもらいました。
そもそも,韓国から3氏をお招きした目的のひとつは,韓国青少年総合相談院及び,各地域を担当する青少年相談支援センターという優れた支援システムを作り上げてきた経過と,その実践内容に触れることでした。韓国は「青少年基本法」,「青少年活動支援法」及び「青少年福祉法」の3つの新しい法律を作りあげ,それによって若者(青少年)支援の基盤が整えられています。そして,もうひとつの目的は,韓国の学校相談の現状を知ることにありました。韓国の学校や相談機関では,成長・発達の困難を抱える難しい子ども・若者たちに,実際にどのようなアプローチをしているのかという,実践と理論的背景を知りたいと願っていましたが,それが初めて叶いました。さらに,私たちが今回一番望んだことは,韓国の専門家から,わが国のひきこもりの若者(青少年)がどう見えるかについて,率直な意見をいただいて議論を行うことでした。これは大層大きなテーマですが,今後議論を発展させていく上で,その土台を築けたかと思います。
私たちは,お招きした3氏が,実践・臨床に優れているというだけではなく,政策立案者・企画者としての能力をもっておられることにも注目しています。
折しも,シンポジウムの期間中,日韓両国はスケート競技の金メダル・銀メダル獲得を競い合いました。この背景には,互いに教育にかける情熱があり,私たちも,これからも真剣に交流を続けてゆきたいと思っています。 |
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所研究院長の挨拶 |
韓国からお招きした三氏 |
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(教育学院・教育学研究院・教育学部) |
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