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情報科学研究科 野島教授が平成22年「電波の日」総務大臣表彰を受賞

 情報科学研究科 野島俊雄教授が,平成22年度「電波の日」総務大臣表彰を受賞し,6月1日(火)帝国ホテルにおいて表彰式が挙行されました。
 本賞は,情報通信の発展に尽力した功労者に与えられるもので,「多年にわたり,生体電磁環境研究の成果をもとに我が国の生体安全性評価検討を先導するとともに,全国各地での電波の安全性に関する説明会を通じて電波の正しい知識の普及に努めた。また,北海道電波適正利用推進員協議会会長として尽力するなど,安心・安全な電波利用の発展に多大な貢献をした」ことが評価されました。
 受賞にあたっての同氏の功績等を紹介します。

 
(総務部広報課)
 
 
略  歴  等
情報科学研究科 野島俊雄教授 昭和49年3月   北海道大学大学院工学研究科電子工学専攻修士課程修了
昭和49年4月
平成13年12月
民間(日本電信電話公社,日本電信電話株式会社,
NTT移動通信網株式会社,株式会社NTTドコモ)
昭和63年12月   博士(工学)(北海道大学)
平成14年1月   北海道大学大学院工学研究科教授
平成16年4月   北海道大学大学院情報科学研究科教授
 
 野島俊雄教授は,携帯電話に代表されるワイヤレス通信機器が発射する電波について,その生体影響と電子機器障害のEMI(Electromagnetic Interference,電磁干渉)評価技術を世界に先駆けて研究開発し,国内外での技術標準化に貢献しています。研究成果は多くの著作物,論文及び国際会議で公表されており,学問発展に大きく寄与しています。この技術分野は,近年の電波利用の拡大に伴い研究開発の必要性が顕在化したものであり,今後の産業基盤の一つとなるユビキタス通信の円滑な普及発展のため益々重要なものとなっています。
 代表的な業績として,携帯電話電波による医用電気機器への電磁干渉評価技術の確立があります。1990年代初頭から日本,欧米でディジタル電波を用いた携帯電話・PHSが実用化されましたが,この新電波の登場によって電子機器へのEMI問題が大きな社会問題として浮上しました。この電子機器EMI評価技術について,測定系の研究開発と心臓ペースメーカなどの重要電子機器の実験調査研究を世界に先駆け企画遂行しました。この研究成果は,野島教授が作業班主任として取りまとめた旧不要電波問題対策協議会の報告書の主要部分を構成し,EMI障害を防ぐための指針の開発に多大な貢献を果たしました。この指針は携帯電話のみならずRFID(Radio Frequency Identification,電波による個体識別)などにも適用され,現在,電波利用機器の安全・安心の保証を確保するための重要な存在となっています。
 このほか,環境電磁工学の重要対象の一つである無線回路・装置について高効率・線形化技術等の各種の設計技術の研究開発,無線通信技術の発展において極めて効果的な成果を多く挙げており,それらは今日のマイクロ波通信技術発展の基礎を築いたものです。現在,野島教授は軽量人体ファントム,高感度電界プローブ掃引法などの新技術の研究開発を意欲的に推進しており,EMI・EMC(Electromagnetic compatibility,電磁環境適合性)分野における新たな研究領域の創出と若手研究者・技術者の育成に多大な貢献を果たしています。
 
(情報科学研究科)
 

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