世界学生環境会議は,2008年の洞爺湖サミットに合わせて同志社大学にて第一回会議が開催され,3回目となる今年は世界約40カ国から60名余りの学生が参加しました。
今回の会議では,一日一つのトピックを取り上げ(将来のエネルギー供給,持続可能な経済,持続可能な消費パターン,持続可能な発展のための教育),各テーマの専門家による講義,小グループに分かれてのディスカッション,ディスカッション内容の発表が行われました。また各国からの参加者は,政治・経済・市民社会の3つのグループに分かれ,ディスカッションやグループワークなどを行いました。
また,私達北海道大学の代表2名は参加者に対し,本学のサステナビリティ・ウィークの紹介を行いました。どの国の参加者も興味を抱き,同イベントの参加者や成果などについて活発な質疑応答が行われました。
文化や専門分野等バックグラウンドが全く異なる人たちとのディスカッションでは,今までにはなかった視点を得ることができ,刺激を受けると同時に国際社会での合意形成の難しさを実感しました。会議以外の時間,同じ宿舎に泊まり寝食を共にする中でも国による違いを鮮烈に感じました。また各国から集まった様々な学生と意見をかわすことで,日本とは何か,日本人や自分自身の強みや義務は何かということを,日本にいたときよりも強く考えました。
今回の会議で話し合った内容は,参加者有志と運営スタッフにより提案書としてまとめられ,ドイツの環境大臣に提出されました。同提案書は11月にメキシコにて開催されるCOP16にも提出される予定です。また,各参加者はそれぞれの所属する大学長に持続可能性の向上に向けて大学が取り組むべきことについて提案書を提出することになりました。私たちも提案書を佐伯浩総長に提出すべく準備をしています。
次回会議は2011年5月,スウェーデンのBlekinge Institute of Technologyにて開催予定です。本学の学生には,ぜひ参加して欲しいと願っています。