部局ニュース

第14回北海道大学教育GPセミナー
「CoSTEP −これまでとこれから−」開催

 総合博物館では,11月27日(土)に1階「知の交流」コーナーにおいて,高等教育推進機構・科学技術コミュニケーション教育研究部門(CoSTEP)の杉山滋郎 部門長を講師に迎え「CoSTEP −これまでとこれから−」と題し,CoSTEPが科学技術振興調整費によって運営されていた2005年度から2009年度までと,北海道大学の教育組織として活動を始めた2010年度以降の取組について紹介していただきました。
 CoSTEPは,科学技術や科学技術の専門家と市民をつなぐ役割を果たす「科学技術コミュニケーター」の養成を目的としており,社会でも通用する実践的な活動を教育プログラムに取り入れています。今回の講演では,CoSTEPの特色である体系的な講義,実践を通した学び,地域に根差したコミュニケーションについて,具体例を挙げながらお話していただきました。
 体系的な講義は,科学技術コミュニケーションの基本的な概念や考え方を教授するための重要な役割を果たしており,CoSTEPの講義は,3回で1個のモジュールとなる,9個のモジュールから成っているということです。実践的な学習の例としては,新聞の連載記事の執筆や,リテラポプリ(季刊号)の編集など,実社会でも通用する実習・演習について紹介していただきました。また,新聞の連載記事を書く際には地域固有の問題や論点を取り上げ,ラジオ番組の制作ではコミュニティ放送局と協働するなど,地域に根差したコミュニケーションを実践しているということです。
 受講生の様々な活動を紹介していただいたことで,CoSTEPが教育のために多様な媒体を活用していることがわかりました。今後は,さらに電子メディアを活用するなど,新しいコミュニケーション手法やツールに挑戦し,科学技術コミュニケーション教育の充実を図るということでした。質疑応答時間には,多くの参加者から質問や感想が寄せられ,活発なセミナーとなりました。
 
講演する杉山部門長 会場の様子
講演する杉山部門長 会場の様子
 
(総合博物館)
 

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