経済学研究科「地域経済経営ネットワーク研究センター」では,設立記念行事として10月27日(木)午後3時から同6時まで,人文・社会科学総合教育研究棟W103教室にて,設立シンポジウムを開催しました。佐伯 浩総長の開会挨拶,監事で経済学部同窓会の上野昌美会長からの祝辞,町野和夫センター長の挨拶の後,一般社団法人スマートプロジェクト 加藤敏春代表,東京大学大学院経済学研究科教授で東京大学ものづくり経営研究センター 藤本隆宏センター長,株式会社ノーザンクロス 山重 明代表取締役の3人の講師の方にご講演いただきました。
加藤講師には「スマート国民総発電所:ネットワーク化するエネルギー」というタイトルで,原子力発電所の再稼働が難しい今の状況では,来年は全国的に電力需給の逼迫が避けられず,個々の家庭や企業が技術的にもインセンティブ構造としても電力消費を柔軟に増減できるようなシステムを導入することが重要であることと,その具体的な導入方法についてお話していただきました。
藤本講師には「産業を越えた地域のものづくり知識共有」というタイトルで,過去数十年間継続的な円高の中で生き残ってきた国内工場など「現場」の底力と,それを残すことの重要性について,豊富なフィールド調査に基づいた説得力のあるお話をしていただくと同時に,講師ご自身が「ものづくり経営研究センター」で実施されている,退職した「現場」技術者の経験をその方々の所属企業や産業を超えて活かすための教育プロジェクトについてもご紹介いただきました。
山重講師には「地域マネジメントの実践と課題」というタイトルで,長年のまちづくりや地域活性化プロジェクトのマネジメントのご経験を基に,今後の北海道の地域マネジメントのあり方についてお話いただくと同時に,経済学部卒業生の視点から,本研究センターへの期待や激励の言葉もいただきました。
会場には,道内の産官学の関係者だけでなく,学生や一般市民の方々も含めて多数の皆さんにご参加いただき,講師の皆さんには,講演後の質疑応答にも丁寧にお答えいただき,予定時間を超える熱気あふれるシンポジウムになりました。
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多くのシンポジウム参加者 |
講演される
加藤敏春 藤本隆宏 山重 明 各氏 |
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(経済学研究科・経済学部)
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