同氏の主な功績は次のとおりです。
功 績
平成16年に知床世界自然遺産候補地科学委員会委員に就任し(同委員会は平成17年に知床世界自然遺産地域科学委員会に名称変更),同海域ワーキンググループ座長を務め,遺産登録案件を審査するIUCN(国際自然保護連合)からの海の保全に関する指摘への対応に当たり,科学的な見地からの助言を行いました。桜井教授による助言は,知床の世界遺産登録の実現への大きな貢献となりました。
その後,漁業者をはじめとする関係者間の合意を得た知床世界自然遺産地域多利用型統合的海域管理計画の策定に中心的に関与しました。知床の海域管理のあり方は漁業者による自主的管理のモデルとして広く世界に紹介されています。
平成17年には,中央環境審議会臨時委員に就任しました。自然環境部会・野生生物部会を担当し,自然公園法の改正や生物多様性国家戦略の改定作業に貢献しています。また,海洋生物多様性保全戦略の策定や重要海域の抽出に,検討委員として関与し,漁業と海洋生態学をつなぐ視点から貴重な示唆を与え続けています。