会計専門職大学院(経済学研究科会計情報専攻)では,7月23日(月)午後1時から,学術交流会館小講堂において,社団法人日本内部監査協会との共催(後援:札幌証券取引所)で,「組織運営と内部監査」というテーマで共同セミナーを開催しました。
セミナーでは,はじめに北海道旅客鉄道株式会社監査部グループリーダーの鈴木秀章氏が,「内部監査入門:内部監査の実施と品質向上の取組」と題して講演を行いました。
引き続いて,「組織運営と内部監査〜ステークホルダーの期待にいかに応えるか〜」というテーマの下で,北海道旅客鉄道株式会社 鈴木氏,株式会社メディカルシステムネットワーク内部監査室長 工藤孝正氏,札幌証券取引所上場審査部長 天羽 正氏,北海道ベンチャーキャピタル株式会社代表取締役社長 三浦淳一氏の4名をパネリストとしてパネル討論会を行いました。(モデレータ:会計専門職大学院教授 蟹江 章)
鈴木氏と工藤氏は,それぞれの会社が重視するステークホルダーに対して,内部監査がどのような形でその利益を保護しているのか,また,ステークホルダーからの期待をどのように受け止めているのかについて説明されました。天羽氏は,市場開設者の立場から,会社が優れたパフォーマンスをあげるために内部監査に期待するところについて述べられました。三浦氏は,投資家の立場から,投資先企業の経営の健全性やパフォーマンスの確保に対する内部監査への役割期待について述べられました。
鈴木氏による内部監査の実践的な解説を受ける形で行われたパネル討論会では,内部監査の主体とそれを利用する市場及び投資家という異なる立場からの率直な討論によって,およそ150名の参加者は,内部監査の役割や限界などについて深い理解を得ることができたものと思います。
会計専門職大学院では,今後も地域社会への研究成果の発信のために,引き続きこのようなセミナーなどを開催していきます。