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本学名誉教授が札幌キャンパスで中高生を対象に
「サイエンスツアー」を実施

ローエネルギーハウス見学の様子

ローエネルギーハウス見学の様子

工学部研究室での実験の様子

工学部研究室での実験の様子

 石狩及び札幌北部に住む7名の本学名誉教授がサイエンスの楽しさ,奥深さ,そして大切さを地域の方々に伝えるために科学研究者グループ「サイエンスアイ」(代表:名誉教授 前野紀一)を組織しています。同グループは,石狩市を活動拠点に毎月,科学実験室や科学相談室を開催するとともに,年1回大学や研究所を訪問し,最新の研究を見学し実験を体験する「サイエンスツアー」を企画しています。
 8月7日(火),サイエンスアイが本学の施設を活用した「サイエンスツアー」を実施し,支援を行いました。
 本学は,中期目標として,大学の教育研究成果を社会に対し積極的に還元することを掲げ,中期計画で高大連携の充実,大学と社会を結ぶリエゾン機能の強化や教育研究成果を多様な方法で社会に向けて発信していくことを計画しています。
 また,近年,高校生や中学生の理科離れが顕著であり,将来の科学技術力維持に対し警鐘が鳴らされています。国はその対策に取り組み,当然,大学にもその対応が求められています。
 科学研究者グループ「サイエンスアイ」は,自治体と連携しながら高校生や中学生等に科学の楽しさを伝える活動を行っている団体であり,広報課では同団体の活動は本学の中期目標・中期計画の推進に資するとともに,理科離れ対策にもなると判断し,支援しています。

 この度のサイエンスツアーは,中学・高校生を対象に,石狩市教育委員会及び石狩市図書館の共催で実施されました。今回は第6回目であり,参加者は高校生5名,中学生11名及び小学5〜6年生5名の合計21名,石狩市教育委員会からも3名が参加し,サイエンスアイのメンバー7名が加わり,総計31名のツアーとなりました。
 午前中は低温科学研究所と工学部のローエネルギーハウス(環境社会工学科環境システム工学研究室)を見学し,南極の氷の観察やマイナス50度の体験,あるいは自然エネルギーを高度に活用した生活様式などにツアー参加者から感動の声が上がりました。
 昼は工学部学生食堂において,各自大学生になった気分で楽しく昼食を取りました。
 午後からは4グループに分かれ,工学部研究室において,「地球環境に貢献する微生物プラスチック(応用化学科バイオ分子研究室)」,「人工知能にあなたが理解できるか?(情報エレクトロニクス学科情報認識学研究室)」,「デザイン;構造から感性まで(機械知能工学科インテリジェントデザイン研究室)」及び「体験しよう!土と水の不思議な関係(環境社会工学科水工・水文学研究室)」といった各テーマに関する興味深い実験を行いました。
 参加者のアンケート結果によると(21名全員回答),半数はリピーターであり,次回の参加を希望する者は11名もいました。進路先の質問に対しては,数年前までのアンケートでは「特に決めていない」の回答が大多数でしたが,今回は13名が「大学進学(理系)」を明確に選択するようになりました。スタッフ一同,サイエンスアイの活動がその成果を少しずつ現してきたものと喜んでいます。
 最後に,見学や実験等で低温科学研究所,工学研究院の先生・学生及び職員の皆様に大変お世話になりました。この場を借りてお礼申し上げます。

「サイエンスアイ」ホームページ http://www.geocities.jp/science_iii

(総務企画部広報課)

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