| 勲 章 | 経 歴 | 氏 名 |
| 瑞 宝 単 光 章 | 元 副看護部長 | 及 川 泰 子 |
同氏の受章にあたっての感想,功績等を紹介します。
(総務企画部広報課)
- 及川 泰子 (おいかわ たいこ) 氏
感 想
この度,秋の叙勲に際し,瑞宝単光章の栄に浴することができましたことは,真に身に余る光栄に存じます。このような栄誉に恵まれましたことは,ひとえに北海道大学の職員として永年勤続させていただきましたことと,多くの皆さまのご指導ご支援の賜物と心より感謝し,お礼申し上げます。顧みますと,昭和51年,北大病院に就職し約36年間の永きにわたり,たいへんお世話になりました。最初に配属された第1外科病棟では,夜勤の体調コントロールに苦しみました。また,生後1日目の双子の赤ちゃんを手術直後から保育器内で看護することは,不安と緊張の連続でした。医師とのカンファランスでは日常的に激論を戦わせていたことが懐かしく思い出されます。道内各地から入院される患者さんの退院後の生活が気になり,利尻礼文島を訪ねたこともあります。そんな患者さんとの出会いは,楽しいことや苦しい出来事として心に深く刻まれております。その後,精神神経科病棟・手術部・循環器内科病棟・内科外科総合外来(現医科外来)・看護部を経験させていただきました。看護婦長に昇任した年に,新病棟への引っ越しがあり,患者・職員共に快適な環境で過ごすことができました。その後も,北大病院がハード・ソフト面で変化していく過程に身を置き,自分自身の成長につながったと感じております。
平成13年,看護部副看護部長となり,院内感染対策,災害・被ばく対策の体制整備にかかわりました。この際,あらためてチーム医療における看護師への期待を確認する機会となりました。夜遅くまでのガイドライン作成は,教授からの差し入れで頑張れたことも懐かしい思い出です。また,平成19年の診療報酬改定では7対1入院基本料取得のために採用した大量の新卒看護師の育成体制整備,平成22年は急性期看護補助加算取得のため看護助手採用と,労務管理に追われた毎日でした。
生涯働き続けられる職業として看護職を選択した私でしたが,周囲の方々にたくさんのご迷惑をかけ続けてまいりました。しかし,厳しい中にも心温かい人々にめぐり会えたことで看護師として少しは成長し,輝くことができたと思います。たくさんの方と信頼関係の中で仕事ができたこと,上司や先輩・同僚・後輩の皆さまから胸が熱くなるようなご支援をいただいたことで,定年という形で北大を卒業できましたことに感謝の気持ちで一杯です。さらに,採血のできなかった新人看護師の私を励まし,人生を学ばせていただいた多くの患者さんとの出会いに心から感謝申し上げます。
私を育てていただいた北海道大学へ感謝の念を抱き,現職である社会医療法人恵佑会第2病院においても一層の精進を重ね,社会に貢献してまいりたいと思っております。
これまで,ご指導いただいた皆々様,また,この度の叙勲受章のため労をおとりくださいました関係各位に感謝いたしますと共に北海道大学の益々のご発展を祈念申し上げます。
功績等
及川泰子氏は,昭和27年1月5日に北海道磯谷郡蘭越町に生まれ,昭和51年3月に市立室蘭看護学院を卒業後,同年4月北海道大学医学部附属病院に採用され,昭和61年副看護婦長,平成5年看護婦長,平成13年副看護部長を歴任し,平成24年3月に北海道大学を定年退職するまで看護管理・教育の充実にむけて貢献されました。昭和61年4月,看護実践能力が評価され,手術部・救急部の副看護婦長に昇任すると,日本初の清潔ホール型手術部の管理運営に尽力され,日本手術部医学会で昭和62年「清潔ホール型手術部床表面の汚染原因に関する研究」等数多くの発表をされました。また,看護管理・教育にも積極的に関わり,平成元年,日本看護研究学会において,副看護師長の管理的視点について「副看護婦長業務に関する一考察」を発表されました。
平成5年4月,これらの実績と看護管理能力が認められ循環器内科病棟の看護婦長に昇任,内科外科総合外来で看護師長を歴任し,看護管理者として患者サービスの質向上とチーム医療の推進に努められました。
平成13年4月,看護管理者として卓越した能力が認められ副看護部長に昇任,業務担当,教育担当,総務担当をそれぞれ経験されました。この間,感染制御部や外来治療センターの設置等に担当副部長として関わり,また,自身が阪神淡路大震災の際に現地に医療チームとして派遣された経験等を生かし,従前の災害対策マニュアルをより実効性の高いものに改訂されました。平成18年度からは本院看護部としては初となる,北海道大学公開講座における開講に熱意を持って取り組み,従来から行われてきた院内研修を,院外にも広く公開しました。平成21年6月の育児・介護休業法の改正に伴い,職員への取得推進や労働環境の整備等に尽力されました。また,日本感染学会推薦の海外研修に参加する等,当院における感染管理確立に大きく貢献されました。
同人は,社会的活動も精力的に行い,日本環境感染学会評議員(平成14年〜現在),日本救急看護学会理事(平成16年〜同19年)・評議員(平成14年〜同23年)を歴任,平成17年には,第7回日本救急看護学会学術集会会長を担当し,北海道における救急看護をリードし,発展させました。
以上のように同人は,36年の永きに亘り看護管理・教育の充実に尽くし,その功績は誠に顕著であると認められます。
略 歴
| 生年月日 | 昭和27年1月5日 | |
| 昭和51年4月 | 北海道大学医学部附属病院 | |
| 平成5年4月 | 北海道大学医学部附属病院 看護部看護婦長 | |
| 平成13年4月 | 北海道大学医学部附属病院 看護部副看護部長 | |
| 平成15年10月 | 北海道大学医学部・歯学部附属病院 看護部副看護部長 | |
| 平成24年3月 | 北海道大学定年退職 | |
| 平成24年4月 | 社会医療法人恵佑会第2病院 看護部看護部長 |