名誉教授 山岡 勲 (やまおか いさお) 氏 (享年92歳)
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名誉教授 山岡 勲氏は,平成25年1月18日に92歳でご逝去されました。先生は,大正9年9月29日札幌に生まれ,昭和19年北海道帝国大学工学部土木学科を卒業,同21年同大学院特別研究生を修了されました。その後,北海道庁及び北海道開発局に奉職され,同局土木試験所水工研究室長を務められました。昭和39年に北海道大学工学部教授に就任され,同59年に同大学を退官し,名誉教授の称号を授与されました。さらに同年4月からは北海学園大学教授に赴任し同62年に退職されました。 教育面では,約20年の永きにわたり,工学部で水工学関連の授業を担当されるとともに,北見工業大学,室蘭工業大学,八戸工業大学の非常勤講師をも務め,専門分野の教育に広くご尽力されました。本学退官後は,北海学園大学において水理学等の講義を担当されました。 研究面では,一貫して水工学,防災工学の発展にご尽力されました。研究は,河川粗度や蛇行,降雨流出等の基礎学術的内容から,ダム設計運用,寒冷地防災,取水堰等の応用的,実務的研究に至るまで多岐に及んでいます。昭和33年12月から1年間在外研究員として米国内務省開発局の水理実験所に派遣され,同37年北海道大学から工学博士の学位を授与されました。道南豪雨,石狩洪水,有珠山泥流等の災害発生時には機を失せず学術調査班を組織し,研究成果をまとめ上げ,被災地の防災対策に貢献されました。 学会活動では,土木学会北海道支部長,本部理事を歴任し,平成3年には名誉会員に推挙されました。日本雪氷学会では北海道支部理事,日本建設機械化協会では北海道支部長を務められました。 このような真摯な研究活動と長年の教育貢献は高く評価され,平成7年春に勲三等旭日中綬章を受章されております。 ここに謹んで先生のご功績を称え,ご冥福を心よりお祈り申し上げます。 |