北の鉄道風景

(2)

残雪を抱く羊蹄山

太平洋に沈む夕日

2010. 5. 16 函館本線 倶知安〜小沢(倶知安町)

 道央の秀峰「羊蹄山」は,その姿が富士山に良く似ていることから,「蝦夷富士」としばしば呼ばれる。この山は独立峰であるから,360度あらゆる方向から眺めることができるが,見る角度によって,その形は微妙に異なって見える。最も美しく,富士山とそっくりに見えるのは北側から見た場合であり,南側から見た場合はやや形が崩れて見える。写真は,羊蹄山の北側に位置する倶知安町で撮影したものである。この辺りは,羊蹄山と列車を一緒に撮影できるポイントとして,昔から良く知られている。残雪を抱く羊蹄山をバックに,ローカル列車がトコトコと駆けて往く。長かった冬が終わり,北の大地は本格的な春を迎えようとしている。

情報科学研究科 准教授 山本 学

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