人材育成本部のS-cubicでは,7月25日(木)〜26日(金)に学術交流会館にて「Advanced COSA(1)」を開催しました。
Advanced COSAとは,科学者のための科学経営コース(Advanced COSA : Course of Science Administration)の略称であり,企業の研究所長(またはそれに準じる方)を講師として招き,大学院博士課程における教育や研究経験が,企業研究や企業活動においてどのように活かされているのか,また現在の企業が博士研究員や大学院博士課程学生に対して何を期待しているのか等,実例をまじえて講義していただきます。
講師は,多くの基礎科学研究者が就職し活躍している企業において研究の第一線を経験し,現在も企業研究のあり方,基礎研究の進め方等の課題について日々取り組まれている方々です。
この講義を通して,博士研究員及び大学院学生が,企業での活動においてもアカデミアでの活動においても重要な企業研究の現状について理解を深め,社会における基礎科学の重要性を認識し,視野を拡大することを目指します。
平成20年度からは若手・中堅研究者も講師に加えました。
今回のAdvanced COSA(1)では,東レ株式会社研究・開発企画部主幹の青木孝夫氏,キユーピー株式会社研究開発本部技術研究所基盤技術研究部チーフ・コーポレート・サイエンティストの有泉雅弘氏,新日鐵住金株式会社技術開発本部鉄鋼研究所基盤メタラジー研究部部長の河野佳織氏,エーザイ株式会社エーザイ・プロダクトクリエーション・システムズネクスト・ジェネレーション・システムズ機能ユニットの落合浩史氏(本学・生命科学院生命科学専攻博士課程修了)の4名の方々に企業での研究概要,ご自身の経験や若手研究者に期待することについてご講演いただきました。
一方,博士研究員や大学院博士課程学生の参加は2日間延べで167名と,数多くの学生が参加し,熱心に聴講していました。
開催後の参加者のアンケートでも,「企業研究の具体的内容を知ることができました。」「自分の専攻以外でも,様々な活躍の場があることが理解できました」「待っているではなく,自分が積極的に取り組めば,可能性が広がると実感しました」との嬉しいコメントを数多くいただくことができました。
終わりに,人材育成本部では上記の活動に加えて,赤い糸会,キャリアパス多様化支援セミナー,企業での長期インターンシップ等を通して,これまで以上に博士研究員や大学院学生の実践力を高める事業に注力して参りますので,今後ともご理解とご協力をよろしくお願いします。なお,興味のある方は人材育成本部のホームページをぜひご覧ください。(http://www2.synfoster.hokudai.ac.jp)