(5)
夏の山線を往く特急列車

2012.8. 26 函館本線 黒松内〜熱郛(黒松内町)
函館本線の函館〜小樽間のうち,函館〜長万部間は道南と道央を結ぶ幹線の使命を担っているが,「山線」と呼ばれる長万部〜小樽間はローカル線と化している。かつてはこの区間も多数の急行・特急列車で賑わっていたが,国鉄分割民営化を目前に控えた昭和61年11月,それらは全廃されてしまい,現在は普通列車だけが往来する。昨夏,1ヶ月間だけではあるが,この区間を経由して札幌と函館を結ぶ特急列車が26年ぶりに毎日運行された。この運行が好評を博したためか,昨年と同様に,今夏も山線経由の特急列車が運行されることとなった。風光明媚な車窓を楽しむことができる山線で,来年以降も同様の運行が継続されることを期待したい。
情報科学研究科 准教授 山本 学