12月7日(土)に,鈴木 章名誉教授と高橋はるみ北海道知事をお迎えして,子ども達に科学への関心を深めてもらうイベント「サイエンスパーク in 北海道大学総合博物館」(主催:北海道,北海道大学総合博物館)を開催しました。参加したのは,札幌市と旭川市の小学校5,6年生と保護者30組です。鈴木先生が理学部在学中に授業を受けていた場所でもある,総合博物館3階のN308講義室を会場としました。主催者を代表して高橋知事と川端和重理事・副学長から挨拶があった後,鈴木先生から「科学への関心を広げるこのイベントを楽しんでほしい」とお言葉をいただきました。
参加児童は,工学研究院 山本靖典准教授の指導の下,隣に座った保護者が見守る中,各自でクロスカップリングの実験を行いました。鈴木先生や高橋知事,川端理事・副学長,山本准教授がそれぞれの席を回り,鈴木先生は試薬の撹拌方法などをアドバイスされていました。司会進行を務めたミュージアムマイスターの太田菜央さん(環境科学院修士2年)と長田史織さん(理学院修士2年)も児童に声をかけ,実験を手伝いました。
その後,鈴木先生への質問タイムが実施され,児童からホモカップリングとクロスカップリングの違い,薬をつくる際の残留物の程度とその除去方法など専門的な質問や,中学時代に得意だった科目などいくつもの質問が寄せられ,先生は一つひとつに丁寧に答えていました。
実験の後,鈴木先生は「今日のお話や実験は小学生には少し難しかったかもしれないが,資源の乏しい日本が世界に貢献するためにも理科や化学は重要であり,そして大変面白いものである。科学も経済も工学も文学も大事であり,その中から科学にも興味を持ってほしい。今日の参加者から科学の道に進む人が出てほしい。」と語られました。鈴木先生と高橋知事,川端理事・副学長,山本准教授を囲んで児童達は記念撮影をし,最後に鈴木先生から児童一人ひとりに修了証書が手渡されました。
サイエンスパーク終了後は,司会を務めたミュージアムマイスターの太田さんと長田さんが,参加児童と保護者を対象に,館内のノーベル賞受賞記念展示の解説を行いました。