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小学生が真冬の森の遊びを満喫!

― 雨龍研究林で「森のたんけん隊2014冬」を開催

 北方生物圏フィールド科学センターでは,冬休み中の小学生を対象とした恒例の「森のたんけん隊2014冬」を1月9日(木)・10日(金)に雨龍研究林(雨竜郡幌加内町母子里)で開催しました。
 森のたんけん隊は,名寄市北国博物館並びに幌加内町教育委員会と共同で開催する宿泊体験型野外教育プログラムで,本学研究林のフィールドや施設を利用して,子どもたちが楽しく遊びながら自然の営みや森と人間とのかかわりを学ぶことによって,健やかで個性豊かな人格形成と地域交流を促進するための地域連携社会教育事業です。今年の森のたんけん隊には,札幌市や名寄市,幌加内町から総勢17名の元気な小学生が集まり,大学院生たちがボランティアとして運営をサポートしてくれました。このほか,前年に参加した中学生もジュニアスタッフとして活動を支えてくれました。
 初日は厳しい寒さにも負けず,子どもたちは初めてカンジキを履いたとは思えないほど元気いっぱい雪の上を駆け回り,森の中に取り付けられたクイズを解きながら樹木の名前を覚えたり,方位磁石の使い方や雪の温度の計り方,さらには大きな木の肌に触れながら太さや高さの測り方を学びました。休憩の後は,雪原で焚き火をしながらイグルーとスノーランタン作りに挑みました。イグルー作りでは,雪のブロックを運ぶ係,ノコギリで形を整える係,そしてそれを積み上げる係など,みんなで協力して作業しました。また出来上がったランタンにキャンドルを灯して幻想的な光の世界を楽しみました。宿舎に戻って夕食を食べた後はペットボトルを使ったアイスクリーム作りに挑戦しました。チョコレート,抹茶,ジャムなど10種類のメニューの中から何を選ぶかあれこれ迷いましたが,入浴後に食べたアイスはどれもとてもおいしく,子どもたちの笑顔があふれました。
森の木に取り付けられたクイズを解きながら木の特徴を調べる。葉っぱの先がとがっていたらアカエゾマツだ。

森の木に取り付けられたクイズを解きながら木の特徴を調べる。葉っぱの先がとがっていたらアカエゾマツだ。

樹高計を使って樹木の身体測定に挑戦。雪の深さも忘れずに加えよう。

樹高計を使って樹木の身体測定に挑戦。
雪の深さも忘れずに加えよう。

アイスクリーム作りでは,牛乳に生クリームと砂糖を加え,好みの味付けをしたあと,食塩を混ぜた雪と一緒にひたすら振り続けた。

アイスクリーム作りでは,牛乳に生クリームと砂糖を加え,好みの味付けをしたあと,食塩を混ぜた雪と一緒にひたすら振り続けた。

 2日目は雪上車に乗って森の奥地へ移動し,前日に学んだ様々な森の情報を思い出しながら,方位磁石や巻尺などの七つ道具を使い,巻物の指示を読み解きながら雪の中に埋められた宝箱を探しました。深い雪の中から無事に宝箱を掘り当てた瞬間には,森の中に歓声がこだましました。お昼は雪原でバーベキューを堪能した後,スノーモービルに乗って真っ白な雪原を駆け巡りました。最後に,「森のたんけん博士」の認定状を記念に受け取り,2日間の真冬の遊びを締めくくりました。
 天候にも恵まれて,参加した子どもたちは体と心で自然や友達との対話を楽しみ,ちょっぴり逞しくなって家に帰りました。「森の中でクイズを探しながら歩くのはとても楽しかった」,「新しい友達がいっぱいできた」,「宝箱を掘り当てられてよかった」,「スノーモービルにいっぱい乗れた」,「来年はジュニアスタッフとして参加したい」などの感想が寄せられ,年末から準備作業に携わった職員の苦労も吹き飛びました。森のたんけん隊での経験を糧として,自然観察の面白さを学び,友達との交流が今後も広がっていくことを願いながら,今年の森のたんけん隊が終了しました。
巻物と七つ道具を持って宝探し。前日に学んだ森の情報を手がかりに,協力しながら森の中に埋められた宝箱をゲット。

巻物と七つ道具を持って宝探し。前日に学んだ森の情報を手がかりに,協力しながら森の中に埋められた宝箱をゲット。

雪原でのパーティの後は,スノーモービルに乗り風を切って真冬の屋外を走り抜けた。

雪原でのパーティの後は,スノーモービルに乗り風を切って真冬の屋外を走り抜けた。

(北方生物圏フィールド科学センター)

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