農学研究院では,平成25年度第3回FD研修会「知財セミナー:知財の基礎と実際」を,2月26日(水)午後3時から5時まで,農学研究院総合研究棟多目的室W109にて開催しました。20名(うち教員19名,学生1名)が受講者として参加しました。
本学が掲げる基本理念の第4は「実学の重視」であり,そこには研究成果の社会還元が挙げられています。今回の研修では,大学の研究成果の技術移転の主要な方法である「有用成果の知財化」について取り上げました。産学連携本部の鈴木真也氏(チーフマネージャー)と齋藤幸隆氏(マネージャー)を講師に迎え,「産学連携本部のミッションと活動」,「知っておきたい大学知財の話」と題して,知的財産権の基礎から実際まで,大学知財を支える産学連携本部の紹介と併せて情報提供がなされました。知財とは何かについて,知財の種類や検索方法,出願・審査・登録の過程の説明に加えて,特許請求範囲(クレーム)の設定について具体例を挙げたわかりやすい説明がありました。
質疑等を通して,大学において研究教育を推進する中,多くの成果について特許性の有無の判断は,実施先の想定を含めて必ずしも容易ではない事,また該当する場合には特許出願前に新規性喪失とならないように学生の学会発表のタイミング・発表内容に考慮が必要な事,発明者としての学生の扱いなど,特許出願へ向けての問題点・配慮すべき点についても確認できました。判断の難しい点を含め,随時相談できるように,産学連携本部が用意している相談窓口が,アクセス方法と併せて紹介されました。
ご講演いただいた鈴木氏,齋藤氏並びに産学連携本部に感謝いたします。