名誉教授 松本 毅 (まつもと たけし) 氏 (享年93歳)
![]() |
名誉教授 松本毅氏は,平成26年5月28日逝去されました。ここに生前のご功績を偲び,謹んで哀悼の意を表します。 先生は,大正11年7月30日北海道に生まれ,昭和19年9月に北海道帝国大学理学部化学科を卒業,同24年9月に大学院特別研究生(後期)を修了され,同年10月に北海道大学理学部助教授となられました。昭和34年4月に北海道大学理学部教授に昇任され,同61年3月停年により退職,同年4月に北海道大学名誉教授の称号を授与されました。 この間,昭和31年6月には「ペニシリン関連物質の合成」により北海道大学から理学博士の学位を授与され,また,東海大学教養学部教授及び北海道東海大学工学部教授を務められました。 先生は,生物活性天然有機化合物の構造決定及び合成に関する研究に従事し,その方法や結果においてそれぞれの時代をリードされました。それらの成果は高く評価され,国際会議や国内外の学会,大学において多数の招待講演を行い,研究の功績に対し,昭和56年度の有機合成化学協会賞を受賞されました。 学内においては,およそ37年の長きにわたり,有機化学分野における教育・研究に携わり,幾多の優秀な人材を世に送り出されました。 学外では,文科省学術審議会専門委員を務め,関連分野の発展,研究行政にも寄与されました。また,日本化学会北海道支部長を歴任し,学会の発展に貢献されるとともに,東海大学,北海道東海大学の教授として専門教育,研究に従事し,私学の発展にも尽力されました。 以上のように,先生は有機化学分野において多大な貢献をされ,多くの研究者の養成に尽力されました。 ここに謹んで先生のご冥福を心よりお祈り申し上げます。 |