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触媒化学研究センターが情報発信型国際シンポジウムを開催

 本国際シンポジウムは,文部科学省の共同利用・共同研究拠点の認定を受けている触媒化学研究センターが,拠点活動の一環として「日本が誇る先駆的研究成果を“日本の研究機関の主導で”海外において情報発信する」というコンセプトの下で企画され,平成17年度のアーヘン工科大学(ドイツ),平成18年度のパデュー大学(アメリカ),平成19年度のリヨン大学(フランス),平成20年度のスウェーデン王立科学アカデミー(スウェーデン),平成21年度のモスクワ大学(ロシア),平成22年度の北京大学(中国),平成23年度のヨーク大学(カナダ),平成24年度のケルン大学(ドイツ)及びストラスブール大学(フランス),平成25年度のプラハ・カレル大学(チェコ)及びエモリー大学(アメリカ)に続くもので,平成26年度については,10月4日(土)にシカゴ大学(アメリカ),10月30日(木)・31日(金)にストックホルム大学(スウェーデン)で開催しました。

10月4日 CRC International Symposium in Chicago“Asymmetric C-C Bond Formation & Organometallics”
      (於:アメリカ・シカゴ大学)

集合写真

集合写真

 会場となったシカゴ大学のKent Hallには80名を超える参加者が集まり,活発な議論が展開されました。シンポジウムの主催者と開催校を代表してそれぞれ,触媒化学研究センターの高橋 保教授とシカゴ大学のRichard Jordan教授より挨拶がありました。
 午前の部は,2010年ノーベル化学賞受賞者である根岸英一先生の講演から始まり,ヨーク大学(カナダ)のMichael Organ教授,独立行政法人理化学研究所主任研究員の侯 召民先生が続いて講演を行いました。
 午後の部では,公益財団法人微生物化学研究会 微生物化学研究所・所長の柴崎正勝教授,シンガポール科学技術研究庁 材料研究・工学研究所の林 民生教授,シカゴ大学の山本 尚教授の日本人研究者に続いて,休憩を挟んでノースウェスタン大学のKarl Scheidt教授とルートヴィヒ・マクシミリアン大学ミュンヘン(ドイツ)のPaul Knochel教授が講演を行いました。
 最後に共催であるシカゴ大学の山本教授より閉会の挨拶があり,本シンポジウムは盛況のうちに終了となりました。
オープニング

オープニング

講演の様子

講演の様子

聴衆の様子

聴衆の様子

10月30日・31日 CRC-SU Joint International Symposium in Stockholm“Chemical Theory for Complex
           Systems―Interplay between Theory and Experiments: New Trends in Catalysis”
           (於:スウェーデン・ストックホルム大学)

集合写真

集合写真

 会場となったストックホルム大学のArrhenius laboratoryには100名を超える参加者が集まり,活発な論議が展開されました。  はじめに,ストックホルム大学のFahmi Himo教授と,触媒化学研究センターの朝倉清センター長から挨拶があり,シンポジウム開幕が宣言されました。
 2日間にわたり行われた講演会では,京都大学の諸熊奎治リサーチフェロー(大学共同利用機関法人自然科学研究機構 分子科学研究所名誉教授),首都大学東京の春田正毅教授,スイス連邦工科大学チューリッヒ校(スイス)のMichele Parrinello教授,ストックホルム大学(スウェーデン)のPer E. M. Siegbahn教授をはじめ,この分野で先駆的な役割を果たしている特定非営利活動法人量子化学研究協会の中辻 博理事長(京都大学名誉教授),京都大学の榊 茂好リサーチリーダー(京都大学名誉教授),永瀬 茂リサーチフェロー(大学共同利用機関法人自然科学研究機構 分子科学研究所名誉教授),岡山大学の沈 建仁教授,本学触媒化学研究センターの福岡 淳教授,朝倉センター長ら国内研究者と,Fritz-Haber研究所(ドイツ)directorのHans-Joachim Freund博士,カーディフ大学(英国)のGraham Hutchings教授,フンボルト大学(ドイツ)のJoachim Sauer教授,ストックホルム大学(スウェーデン)のJan-Erling Bäckvall教授,Himo教授,ウプサラ大学(スウェーデン)のJohan Åqvist教授,Joseph Samec博士,Marcus Lundberg博士,ブリストル大学(英国)のAdrian Mulholland教授ら欧州研究者を講師として招待しました。また,1日目の最後にはポスターセッションが開催され,学生を含む一般参加者が,30件近くの研究発表を行うなど,活発な議論が行われました。シンポジウムでは,全ての講演に対して多くの質問が寄せられるなど,盛況のうちに閉幕となりました。
 また,バンケットには在スウェーデン日本国大使館より森元誠二大使,独立行政法人日本学術振興会ストックホルムオフィスより阿久津秀雄センター長,川窪百合子副センター長を来賓としてお迎えしました。日本−スウェーデン−欧州間の研究者交流に加えて,様々なレベルでの交流がなされました。
講演の様子

講演の様子

聴衆の様子

聴衆の様子

バンケットを終えて

バンケットを終えて

 シカゴ大学で開催されたシンポジウムには,触媒化学研究センターから,高橋教授,宋 志毅助教,技術職員3名及び北キャンパス合同事務部事務職員1名が,ストックホルム大学で開催されたシンポジウムには,触媒化学研究センターの朝倉センター長,福岡教授,長谷川淳也教授,中山 哲准教授,技術職員3名及び北キャンパス合同事務部事務職員1名が参加し,会場となった大学のスタッフと共に運営にあたりました。
 今回,2つのCRC International Symposiumの開催にあたり,シカゴ大学・ストックホルム大学の関係者の方々には,会場の手配・設営,シンポジウム開催の周知等,多大なるご尽力をいただきました。誌上を借りて感謝申し上げます。
 触媒化学研究拠点として認定を受けている触媒化学研究センターは,拠点への研究者コミュニティからの要請に応えるべく,今後も情報発信型シンポジウム等の活動を継続する予定です。

(触媒化学研究センター)

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