本学と海外の大学がコンソーシアムを組んで実施する大学院共同教育プログラム−「人口(Populations)・活動(Activities)・資源(Resources)・環境(Environments)の負の連環を転換させるフロンティア人材育成プログラム」(通称「PAREプログラム」)では,海外の交流協定校の学生や交流協定校に留学中の北大生が遠隔地にいながら講義を受講できるよう,TV会議システムを活用した講義「PARE基礎論」(T〜V)を平成25年度から開講しています。
平成26年度は,受講者の半数以上がインドネシアとタイの国際交流協定校など遠隔地の受講者であることを考慮し,従来のTV会議システムによる遠隔授業に加え,自宅での電子教材の視聴による事前学習(eラーニング)を「PARE基礎論V」に導入しました。今年度は更に,「PARE基礎論」(T〜V)全てにeラーニングによる事前学習を導入しました。なお,eラーニング教材の作成にあたっては,本学オープンエデュケーションセンターの協力を受けました。
6月11日(木)から開講した「PARE基礎論T」は,本学の札幌・函館キャンパス及び,インドネシアとタイの6大学から計64名の学生が受講しました。遠隔授業やeラーニングは,これまでも本学で行われてきましたが,これほど多くの学生が海外からインターネットを通じて受講する講義は他に例がないのではないかと思います。
本科目のもう一つの特徴は,教室での授業においてディスカッションを中心とした「アクティブラーニング」を導入しているところです。国籍・文化・学問分野が異なる学生がグループになり,一つの課題について議論し,結果を発表します。学生は,事前にeラーニングで講義を受講し,予習しているため,専門分野が異なる学生でも,比較的スムーズに議論に参加することができます。
「PARE基礎論」は,これまで本学の農学院,工学院,水産科学院,環境科学院,情報科学研究科の教員が共同で講義を提供してきましたが,平成28年度は,更にインドネシア,タイ,欧米諸国のトップ大学の教員が提供する講義が加わる予定です。