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北海道大学歴史的資産保存活用シンポジウムを開催

 6月13日(土)に施設・環境計画室主催「北海道大学歴史的資産保存活用シンポジウム」を遠友学舎において開催しました。
 シンポジウムに先立ち,午前中に札幌農学校第二農場において,平井卓郎名誉教授及び工学研究院所属教員の解説付き見学会を2回開催し,市民の方など約30名が参加しました。
 午後から開催した本シンポジウムは,本年3月,本学が所有する重要文化財である第二農場及び植物園・博物館18棟の耐震改修工事が竣工したことを機会に,これからの大学における歴史的資産の保存と活用のあり方について,公開形式で広い視野から議論する場となりました。
 施設・環境計画室長である三上 隆理事・副学長による開会の挨拶,次いで施設・環境計画室歴史的資産活用タスクフォース長である工学研究院の小澤丈夫准教授の主旨説明の後,第T部では「北大の歴史的資産の現状と取り組み報告」と題して,公益財団法人文化財建造物保存技術協会の中内康雄参事から,今回の耐震改修工事にあたっての課題と対策,技術的工夫と新規性について講演いただいた他,本学の教員4名から本学の歴史的資産の現状,並びに保存と活用に関する考え方と取り組み事例の紹介がありました。
 続く第U部では,「北大札幌キャンパスの歴史的資産の活用にむけて」と題して,大阪大学適塾記念センターの江口太郎招へい教授から,大阪大学における文化財保存活用の戦略と適塾における取り組みについて講演いただきました。その後,第T部,第U部のプレゼンテーションを踏まえ,文化庁文化財部の西岡 聡調査官をはじめ本学名誉教授及び本学施設部長らのパネリストが,札幌キャンパスにおける歴史的資産活用のあるべき姿について,第T部講演者と共に議論をしました。活発な質疑応答及び意見交換が行われ,本学の歴史的資産の持つ非常に高い価値と可能性を確認し,盛会裡に終了しました。
 シンポジウムの来場者は100名を超え,いただいた質問・意見からも関心の高さをうかがい知ることができました。
 今後も,教育・研究・社会貢献,そしてブランド化の大きな資源であり,本学の特色のひとつである歴史的資産の保存・活用について,大学の内外において共有する機会を作りたいと考えています。
 最後に,本シンポジウム開催にあたり,ご配慮・ご協力いただきました皆様に改めてお礼申し上げます。
第二農場見学会の様子

第二農場見学会の様子

シンポジウムの講演に熱心に耳を傾ける来場者

シンポジウムの講演に熱心に耳を傾ける来場者

(施設部施設企画課)

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