函館キャンパスにある総合博物館分館の水産科学館水産生物標本館の建物(昭和35年建造)は,老朽化に伴い平成27年度に建替えられました。新しい水産生物標本館は地上1階建てで,全面に移動棚を設置し,標本館内には,教員室,コンピュータ室と作業室を併設しています。この建替えによって標本の収容能力は大幅に増え,標本の管理・利用がとても効率的で便利になりました。水産生物標本館には世界中から集められた魚類標本約23万点,プランクトン標本約33,000点,海産無脊椎動物標本約4,000点が保管されています。そのコレクションの中には新種を記載した際に基となった標本(タイプ標本)が約1,200点含まれています。これらの標本は北海道大学総合博物館のコレクションとして,学内の研究者・学生だけでなく,世界中の研究者に利用されています。
水産科学館水産生物標本館の竣工式の記念式典は,5月20日(金)に水産科学館別館で行われました。式典には総合博物館関係者と水産科学研究院の職員が参加しました。式典では総合博物館の中川光弘館長の挨拶の後に,水産科学研究院の安井 肇研究院長と前水産科学館長の矢部 衞特任教授から祝辞が述べられました。水産科学館の今村 央館長の挨拶の後に水産生物標本館に移動し,中川館長,今村館長,宮下和夫水産科学研究院副研究院長,矢部前館長によるテープカットが行われました。その後,河合俊郎助教の案内による標本館の内覧会が行われました。夕方からは,会場を水産科学研究院のマリンサイエンス創成研究棟に移して,祝賀会が開催されました。祝賀会は中川館長の開宴挨拶,今村館長の挨拶と祝杯で始まり,1時間半ほどの祝宴の後に,矢部前館長の乾杯で閉宴となりました。