この表彰は,文部科学省が毎年,医学または歯学に関する教育・研究若しくは患者診療等の補助的業務に従事し,顕著な功労のあった方々に対して行うものです。
各氏の表彰にあたっての感想を紹介します。
(総務企画部広報課)

- 北海道大学病院 看護部
副看護師長
浅野 恵子 (あさの けいこ) 氏
私が北大病院に勤めてから約35年の月日が流れ,医学の進歩と共に看護師の役割の重要性を感じております。私は,脳神経外科・眼科外来の勤務の後,手術室勤務を希望し約12年間勤務,先輩の指導の下,手術室看護の重要性と楽しさを学びました。北大病院で初めての肝臓移植のメンバーの一人として,ピッツバーグでの肝臓移植の研修にも参加させていただき,アメリカと日本の移植医療の違いを実感しました。帰国後は北大病院での移植医療の発展を願い,手術室内のサプライで手術器械の準備や調整を行いました。その後循環器内科病棟に異動となりましたが,10年以上病棟勤務経験のない私を当時の師長さんをはじめ同僚,スタッフ,先生たちが,とても温かく受け入れ指導してくださったことを思い出します。その後外来治療センターの新設と共に異動,勤務することになりましたが,私にとっては初めてのがん看護,不安と戸惑いの中でのスタートでした。師長さんやスタッフと共に「患者参加型看護」を実践し,患者さんが安心して治療を受けられるように様々な取り組みをした思い出がたくさんあります。医科外来ナースセンターに異動後は入退院センターの新設に伴い同センター勤務となりました。入退院センターではこれから入院される患者さんが安心して入院出来るようにスタッフ全員で努力してまいりました。よく「立ち上げの部署で大変ね」と言われますが,その役割を与えていただいたことに感謝の気持ちでいっぱいです。
今まで私を指導してくださった諸先輩,歴代の看護部長,副看護部長,看護師長,職場の同僚の皆様に深く感謝しております。

- 北海道大学病院 医療技術部検査・輸血部
主任臨床検査技師
秋沢 宏次 (あきざわ こうじ) 氏
私が北海道大学病院検査・輸血部に入職し35年の月日が経ちました。賞の意味するところは,長年教育に携わった者に対しての功労と思っております。その意味からも,検査・輸血部に毎年実習に来られる臨床検査技師の実験指導や医学部生,看護学生への講義を長く務めた功績が最大の受賞理由と思っております。一方では,振り返りますと学生を教育することにより,自分も成長したと感慨深いものがあります。毎日の日常業務だけを行うのであれば,それほどの知識を必要としないのかもしれません。しかし,学生に教える立場となれば基本的医学知識は勿論,日進月歩で発展する医療知識についても自己研鑽を積まなくてはなりません。このことが,大学病院に勤める者の責務と痛切に感じております。退職まで残り僅かですが,情熱を持って今後も教育指導を行いたいと思います。
この賞をいただくにあたり,私を厳しく指導してくださった検査・輸血部の諸先輩方,歴代の部長,技師長,職場の同僚に深く感謝いたします。また,受賞のためご尽力いただきました北海道大学病院の関係各位にも感謝いたします。最後になりましたが,本学の益々の発展を祈念して,御礼の言葉とさせていただきます。