部局ニュース
 
医学部附属病院に
チェルノブイリの子供たちが来院
 
検査の様子
検査の様子
 去る8月9日(水),14年前のチェルノブイリ原発事故による後遺症に悩む子供たち総勢40名が,検査のため北大病院を訪れました。今回の来院は,「対ロシア人道支援」の一環として外務省を通じ依頼されたもので,去年に続き2回目となります。
 当日朝,一行を乗せたバスが管理棟玄関前に到着すると,さっそく報道機関数社によるインタビューが行われました。カメラに囲まれた子供たちは少々緊張した面持ちでしたが,日本の印象や現在の体調等についての記者からの質問に,笑顔で答えていました。
 検査に先立ち,放射線科 宮坂教授より検査内容(採血・甲状腺エコー)について説明が行われました。採血時は,針が刺さる瞬間を見ないよう顔を背けたり目を覆ったりする姿が見受けられましたが,看護婦や付き添いの大人たちに励まされ,無事終了すると一様にほっとした表情を見せていました。検査の待ち時間中は事務職員から折り紙をならったり,なごやかな雰囲気の中,正午前に全検査を終了しました。
採血の様子
採血の様子

 翌10日(木)は,放射線科医師により,前日の検査結果について説明が行われました。参加したのは子供たちの付き添いとして来日した8名で,医師の説明に,終始熱心に耳を傾けていました。
 北大病院ではここ数年,北方四島の患者受け入れや医師団の施設見学の受け入れ等,対ロシア関係を急速に深めてきました。今後ますます期待されるであろう医療分野における対ロシア支援は,外務省関係者や本院医療スタッフ,その他多くの関係者の協力のもと,北大病院の新たな役割として定着しつつあります。
 
(医学部附属病院)