訃報
教  授 能 勢 弘 之 氏(享年63歳)
能 勢 弘 之 氏
 大学院法学研究科・教授能勢弘之氏には,入院加療中のところ,平成12年8月1日午後4時3分逝去されました。
 ここに謹んで哀悼の意を表します。
 同氏は,昭和36年3月,北海道大学法学部を卒業後,同大学院修士課程,博士課程と進学された後,昭和42年4月,北海道大学法学部助手として採用され,昭和45年8月,北海道大学法学部助教授,昭和50年2月,同教授に任ぜられました。平成12年4月からは,北海道大学法学部の改組に伴い,北海道大学大学院法学研究科教授として勤務されていました。
 同氏は,刑事訴訟法学,とりわけ誤判研究,再審制度研究の分野において先駆的な研究成果を公表され,また,この分野の世界的権威であるカール・ペータース教授(ドイツ・チュービンゲン大学)の来日招聘にも尽力されるなど,日本の再審法の発展に多大の貢献を果たされました。教育面でも,同氏は,30年あまりにわたって熱心に法学教育に取り組まれ,多くの学生たちから慕われていました。
 今後益々の活躍が期待されておりましたところ,体調を崩され,昨年末より入院の緒につかれ治療に専念され,一時は小康状態から回復傾向に向かわれた矢先の,突然の逝去であり,誠に惜しまれてなりません。
 ここにご生前の功績を偲び,心よりご冥福をお祈り申し上げます。
 
(法学研究科・法学部)