部局ニュース
 
理学研究科で国際シンポジウム
「構造規制機能界面の構築と電極反応」を開催
 
 理学研究科では,文部省国際シンポジウム開催経費支援のもと,標記国際シンポジウムを8月24日から26日の3日間にわたり理学部講堂において開催しました。
 このシンポジウムは,昨年まで大学院理学研究科化学専攻の魚崎浩平教授が代表として推進していた文部省科学研究費補助金特定領域研究(A)「構造規制機能界面の構築と電極反応」のメンバーを中心とする国内研究者に加え,海外からも著名な研究者が参加し,全体の会議参加者は112名にのぼりました。
講演の様子
講演の様子

 発表件数は,海外からの招待講演が10件,国内の招待講演が33件,そしてポスター発表(招待ポスター発表も含む)が44件の合計87件に達し,3日間にわたって,活発な討議が会場内外で交わされました。
 このシンポジウムでは,原子・分子レベルで規制された界面における電気化学反応を主題としており,表面に存在する分子の構造や電子状態およびそこで進行する化学反応を高い時間分解能と空間分解能で追跡・解明した例やさらにはそれらの成果を現実の問題に適用して,新プロセスを開発した例などが数多く報告されました。もちろん,電池・センサ・腐食・メッキなど長い歴史をもつ研究分野においても,上述のような新手法・技術により新たな側面が浮き彫りにされ,大きな変貌を遂げようと
本多健一評価委員の挨拶(懇親会)
本多健一評価委員の挨拶(懇親会)
しています。その最も大きな展開が,半導体加工技術におけるウェット・エッチングとメッキ反応の位置づけの変化かもしれません。
 いずれの分野においても,今後のナノテクノロジー,すなわち原子・分子レベルでのプロセスの開発が急がれており,今回のシンポジウムでは電気化学こそがその発展の鍵を握る重要な存在となることが再確認されました。
 
(理学研究科・理学部)