農学研究科で小学生を対象に
「カイコを使った体験学習」を開催 |
農学研究科では,8月10日,11日の両日,平成12年度「大学等地域開放特別事業(大学子ども開放プラン)」の一環として附属農場養蚕室において,道内の小学生を対象に「カイコを使った体験学習」を開催しました。
テキストおよびスライド等による簡単な説明を行い,カイコ幼虫にふれて観察し,昆虫の特徴および飼育を学習しました。
参加した子供の中には昆虫好きで予備知識があった子もいましたが,それでも,初めて見た大型の繭糸昆虫ヤママユ蛾の大きさや生きている姿に驚いていました。桑畑(桑園)でのクワコ(野生のカイコ)の収集では,普段我々では気づかない様なところからもクワコを見つけ,熱心さと見る目の鋭さを逆に教えられました。
カイコは飼育に時間がかかり,孵化してから約25日で繭を作り始めます。初めてカイコを見るという子供の参加もあり,また,生き物を実際に育てて生命に触れる機会にして欲しいとの願いから,飼育箱と孵化したばかりのカイコと桑の葉を持ち帰って家での飼育に挑戦してもらいました。カイコを育てた感想などが後日送られてきて,上手に飼えたことも確認できました。
学習テーマの中でも一番人気だったのがカイコの繭から絹糸を実際に手繰るものでした。糸口(はき始めのところ)を見つけ,喜々として糸巻きに巻きつけていました。実際の絹製品とは異なりますが,束ねた生絲を切り開くとお互いがくっつきあって絹布の一部のようになり,各自で持ち帰りました。
繭細工も好評で,カイコの繭を切り張りして動物やお花を作りました。完成品は飾りものになります。
参加した小学生からは「初めてカイコにさわれてうれしかった」,「カイコを育ててみたかったので夏休みの中で一番楽しかった」,「絹糸を作るのが一番楽しかった」,「まゆ細工が楽しかった」など体験学習ならではの感想が寄せられ,実際の「生きもの」に触れることにより学校で学んだことの理解を深め,あるいは疑問点を解決する方法の実体験の場となったことでしょう。
(農学研究科・農学部)
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