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平成12年度医学教育等関係業務功労者表彰
本学から今野・朝日両氏が受賞

 
 本年度の医学教育等関係業務功労者として,本学から医学部附属動物実験施設文部技官今野栄一氏,歯学部附属病院文部技官朝日清子氏の両氏が表彰され11月28日(火)ホテルフロラシオン青山において,文部政務次官から表彰状を授与されました。
 この表彰は,文部省が毎年,医学又は歯学に関する教育・研究もしくは患者診療等の補助的業務に従事し,顕著な功労のあった方々に対して行うものです。
 両氏の表彰にあたっての感想を紹介します。
 
(総務部総務課)
 


○今 野 栄 一 氏
(医学部附属動物実験施設文部技官)今野 栄一氏
 この度は,思いもかけず医学教育等関係業務功労者として表彰を受け,大変光栄に思っております。
 実験動物に携わった37年間を振り返って見ますと,当初の頃は,動物実験施設の建物はどうあるべきか,また,そこに従事する技官に必要な知識,技術をどのように習得してもらうか等,動物実験を取り巻く環境が大きく変わろうとしていた時期であったように思います。そして,それまで医学部および医学部附属病院のそれぞれの研究室で行っていた動物実験を,一か所で行えるよう人も設備もセンター化され,昭和49年には,動物実験施設の新棟が設置され今日に至っております。当時としては最新の設備を誇る画期的な研究の場だったのでしょうか,北海道新聞に大きな見出しで,「快適な動物マンション」として紹介されたのを思い出します。現在,動物実験施設の建物は随分と老朽化が進み,国内の国立大学で古さにおいてはトップクラスです。さぞ研究者の方々にはご不便をおかけしているものと思います。
 一方,そこに従事する技官の資質向上も大きな課題でした。そこで,我々技官は専任教官の方々から,密度の濃い「実験動物学の基本」を授業形式で徹底的に受けることになりました。当時,これほど実験動物のことを知らなくても業務遂行に支障をきたさないのではと,正直なところ疑心暗鬼な心境でした。しかし,動物実験は医学研究の多様化,高度化に伴い加速度的に変化して参りました。再現性の高い研究成績を得るためには,実験動物の品質,適正な飼育環境,病気の予防と早期発見等を熟知しなければならず,今にして日々研鑚の必要性を痛感させられております。
 近年の動物実験は,遺伝子操作手技を加えた動物が爆発的に利用される等,新技術の導入も盛んに行われております。今後も生命科学の進展という大きなテーマの基に,技術支援という立場から少しでも貢献出来るよう努力を続けていきたいと考えております。
 最後になりましたが,未熟な私をご指導,お力添えくださった上司の方々,多くの先輩の皆様,共に過ごした同僚の皆様に深く感謝申し上げます。
 
(医学研究科・医学部)
 


○朝 日 清 子 氏
(歯学部附属病院看護部文部技官)朝日 清子氏
 この度,思いもかけずこのような立派な賞を頂き,身にあまる光栄に思っております。
 昭和42年8月,歯学部附属病院開設以来,看護助手として採用され,従事して参りました。
 当時の病院は,旧医学部の木造校舎を改造して,現在の医療技術短期大学部の場所にあり,医学部附属病院と離れておりましたので,雨や雪の日は大変でした。また,当時はディスポ製品もあまりなく,綿球,穴明布,覆布等は,ほとんどミシン等で手作りしたものを使用しました。
 昭和43年頃は,学生紛争が激しくなり,病棟の近くに火炎ビンが投げられ患者さんを病棟から別の場所に一時避難させたこともありました。
 あれから33年余り,病院も昭和45年に現在の場所に移転して新しい病院で働くことになり,看護部の人員も増え,多くの人との出会い,別れがありました。
 暖かい職場の中で現在働くことが出来ましたのも看護部長,婦長,看護婦,同僚の皆様のおかげと深く感謝申し上げます。
 最後になりましたが,この度の表彰にあたりご尽力下さいました方々に深く感謝申し上げます。
 
(歯学部附属病院)