部局ニュース

総合博物館第3回公開シンポジウムを開催
「北方圏・北東ユーラシアの鉱物資源と熱水活動」
(Mineral Resources and Hydrothermal Activities in the Northern Region and Northeast Eurasia)


客員教授による講演
客員教授による講演
 総合博物館では,平成13年3月14日(水)の午前9時20分から18時までに第3回公開シンポジウムとして,「北方圏・北東ユーラシアの鉱物資源と熱水活動」を百年記念会館大会議室において開催しました。今回は,総合博物館では2代目の外国人研究員客員教授(H12.11. 6〜H13. 7.28滞在予定)であり,ロシア極東部,特にカムチャッカ半島・シベリア東部などにおける活発な火山活動に伴う熱水作用とそれに付随する鉱床形成過程及び,そこでの鉱物学的研究を精力的に実施・展開しているオクルギン・ビクトール・ミハイロビッチ客員教授(ロシア科学アカデミー極東部火山研究所物理化学・鉱物学研究部長)を中心にして,道内・外及び国外から多数の研究者が参加して実施された国際的なシンポジウムです。
 本シンポジウムは,21世紀の人類に大きく科せられた資源問題の解決を念頭に,北方圏・北東ユーラシアに分布する豊富な地下鉱物資源とそれらの形成に深く関わった熱水活動に焦点を絞り,北海道を始めとした日本・ロシア・中国・モンゴル・韓国などの各国における最新の研究成果の公開とその討論を行うことを目的として開催されたものです。また今回は,本シンポジウムの趣旨に賛同して,通商産業省工業技術院地質調査所北海道支所(現独立行政法人産業技術総合研究所北海道センター札幌北区サイト),道立地質研究所,北海道資源地質研究会の協賛を得て運営されました。
ポスターセッション風景
ポスターセッション風景

 参加者はロシア・日本を始めとし,中国・モンゴルからの参加者も含めて約40余名にもおよび,全プログラムである口頭発表(11件),ポスター発表(14件)及び総合討論が英語・日本語の二ヶ国語で行われ,活発な討論と今後の国際的共同研究の展開に関する提言が行われるなど多大な成果を得ることができました。また,シンポジウム終了後に開かれた懇親会の席上でも,さらに熱心な議論が継続されると共に,参加者による国際共同研究計画の立案に関する意見交換も行われるなど,非常に実り多い国際的なシンポジウムとなりました。

(総合博物館)