創基120周年記念行事の実施
北海道大学創基120周年記念行事については,北海道大学創基120周年記念事業実行委員会,同総務小委員会及び各専門委員会において鋭意検討され,実施に向けてその準備が進められています。この度,各行事の内容が次のとおりほぼ固まりましたので,お知らせします。
なお,120 周年記念行事の概要を記載したリーフレットとポスターを各部局等に配付しておりますので,それも参考にして下さい。(総務部総務課)
1.記念式典
期 日 10月7日(月)16:00〜17:00
会 場 札幌グランドホテル・グランドホール(中央区北1条西4丁目)
次 第
前 奏
開 式 の 辞
総 長 式 辞
北海道大学沿革報告
祝 辞
シンボルマーク披露
新渡戸稲造博士顕彰碑寄贈報告
演 奏
閉 式 の 辞
記念式典終了後,17:30から記念祝賀会が同会場にて行われます。
2.記念講演会
期 日 10月7日(月)13:00〜15:00
会 場 北海道大学学術交流会館講堂
講 演
1 『インターネット時代の情報メディア技術』
−マルチメディアからミーム(文化遺伝子)メディアへ−
北海道大学工学部教授 田 中 譲
「個人の支援から社会が共有する知識の進化の加速システムへと発展する情報メィデア技術の最前線を概観する。」
2 『植物のゲノム研究』
−農学の新しい国際貢献−
北海道大学名誉教授 木 下 俊 郎
「イネを中心とした分子遺伝学研究の発展と21世紀の食糧・環境問題の解決に向けた新しい作物育種技術の開発の道を探る。」
3.記念シンポジウム
シンポジウム1 『いまの大学・これからの大学』
期 日 10月5日(土)14:00〜16:00
会 場 北海道大学文系共同講義棟8番講義室
「大学ってどんなところ?これからの大学はどうなるの?北大の学生,教官,授業,インターネットなどを取材するテレビの生番組風につくります。」
シンポジウム2 『エイジレス社会と高齢者の自立』
期 日 10月6日(日)13:00〜15:00
会 場 北海道大学文系共同講義棟8番講義室
「近未来の北海道をみすえて,高齢者の自立をすすめるにはどうしたらよいか,生活・福祉,いきがい,保健医療の面から主な問題点を分析する。」
4.学内公開
附属図書館
10月5日(土)〜7日(月)10:00〜16:00
マルチメディア大学図書館〜大学図書館とインターネット
※百年記念会館の2階ロビーでも資料展示を行います。
文 学 部
10月5日(土)〜7日(月)10:00〜16:00
文字と言葉の世界〈パネル展示〉
教育学部
10月4日(金)・5日(土)
21世紀の教育科学を考える〈高校生との対話〉(5日14:00〜16:00)
「社会と教育」〈シンポジウム〉(4日14:30〜17:30)
法 学 部
10月5日(土)・6日(日)10:00〜17:00
市民のための法律相談−日常生活における法の役割−
経済学部
10月5日(土)12:00〜14:00
「日本経済の現状と展望」〈講演会〉
理 学 部
10月5日(土)・6日(日)10:00〜16:00
理学展
医 学 部
10月5日(土)〜7日(月)9:30〜17:00
サイエンス&ハート
−遺伝子・蛋白・生命,そして新たなる医療へ−
「人体の科学 生命をみる」〈模擬講義〉(5日14:00〜17:00)
「生命科学の最先端を知る」〈パネル展示・施設公開〉
医学部附属病院
10月1日(火)〜7日(月)9:30〜16:30
開かれた医療をめざして−北大病院の過去・現在・未来−〈パネル展示〉
「高度医療の現状」〈講演会〉(6日13:00〜16:00)※医学部と共催
歯学部・歯学部附属病院
10月5日(土)・6日(日)10:00〜15:00
21世紀への歯科医学〈パネル展示・歯科相談〉
工 学 部
10月5日(土)・6日(日)9:00〜17:00
探検!夢の箱船号〈研究室・研究施設公開〉
農 学 部
10月5日(土)・6日(日)10:00〜16:00(6日は15:00まで)
大地の化学−農学の現状と未来−〈パネル展示・施設公開〉
獣医学部
10月5日(土)・6日(日)9:30〜16:00
鳥獣戯画〈パネル展示・施設公開・学生生活紹介〉
水産学部
10月5日(土)・6日(月)9:30〜16:00(会場:百年記念会館)
海は地球を救えるか−21世紀の水産学を目指すもの−〈パネル展示〉
「絶滅に瀕しているアホウドリの保護と人間活動」「回避と産卵の謎−ウナギVSサケマス」〈講演・シンポジウム〉
(6日13:30〜16:00)
言語文化部
10月7日(月)18:30〜21:00
「民族」で読む世界〈公開シンポジウム〉
地球環境科学研究科
10月5日(土)13:30〜17:00
これからの地球環境の研究−地球環境の過去と未来−〈公開シンポジウム〉
低温科学研究所
10月5日(土)〜7日(月)10:00〜15:00(7日は12:00まで)
−80℃!ようこそ厳寒の世界へ〈低温実験室一般公開〉
電子科学研究所
10月5日(土)10:00〜16:00
21世紀の電子科学と人間〈パネル展示・実験の1日体験〉
免疫科学研究所
10月5日(土)・6日(日)10:00〜16:00
21世紀の難病,免疫疾患の解明と治療
−エイズ,癌,自己免疫疾患征服に向けて−〈パネル展示〉
触媒化学研究センター
10月5日(土)・6日(日)10:00〜16:00
明日を拓く触媒化学〈パネル展示・研究室公開〉
スラブ研究センター
10月5日(土)14:00〜17:00
「スラブ世界と日本」〈講演会・展示〉
大型計算機センター
10月5日(土)・6日(日)9:30〜16:00
明日を創るコンピュータComputing to the future
〈各種コンピュータ公開・コンピュータグラフィックス体験・インターネット体験〉
アイソトープ総合センター
10月7日(月)
「日本の放射線安全管理,ヨーロッパ諸国の放射線安全管理」「放射線施設をパーソナルコンピ
ュータで結ぶ」〈講演会〉(13:30〜15:30)
放射線を耳で聞く,目で見る〈見学会〉(15:45〜17:00)
情報処理教育センター
10月5日(土)・6日(日)13:00〜15:00
World Wide Web 講習会
量子界面エレクトロニクス研究センター
10月5日(土)・6日(日)9:30〜16:00
ナノ・エレクトロニクスへの挑戦−電子を自在に操る−〈パネル展示・実験設備等公開〉
エネルギー先端工学研究センター
10月5日(土)10:00〜16:00
生きている材料のミクロの追及−電子顕微鏡で原子の世界を直視しその挙動を観る−
医療技術短期大学部
10月4日(金)〜6日(日)10:00〜16:00
医短へようこそ〈各種療法の公開・実演〉
平成 8 年度科学研究費補助金・特別推進研究(新規分)の交付決定
大塚栄子教授(薬学部)の研究課題採択される
このたび,科学研究費補助金特別推進研究の研究課題(新規分)が全国で14件決定しました。この中で大塚栄子教授(薬学部)を研究代表者とする「核酸誘導体を識別する抗体の認識機構の解明」が採択されました。研究期間は,平成
8 年度から10年度までの 3 年間で,研究経費は,初年度 1 億2,400万円,総額
2 億9,200万円が予定されています。
特別推進研究は,国際的に高い評価を得ている研究で,特に多額の研究費を必要とするものについて重点的に研究費を交付し,格段に優れた研究成果を期待する種目です。
継続課題の市原耿民教授(農学部)の「植物毒素の化学と新展開」(平成 6 年度〜
8 年度),田中 譲教授(工学部)の「知識の構築・編集・再利用のための知識メディアと国際流通・管理検索基盤の研究開発」(平成
7 年度〜 9 年度)とともに,今後の研究の進展が大いに期待されます。
以下,研究の概要を紹介します。(総務部研究協力課)
〔研究課題名〕
核酸誘導体を識別する抗体の認識機構の解明
紫外線損傷DNA認識抗体とDNAとの相互作用,蛋白質のループによる核酸の認識
遺伝子の本体であるDNAはその形を認識されることにより,情報を正確に伝達している。DNAに損傷が生じた場合には,誤った情報が伝達され,生物にとって重要な遺伝子産物に異常が生ずる危険がある。通常はこれらの損傷を修復する機構が存在するが,その解明のためにもDNAの損傷を正確に同定する必要がある。本研究ではDNAに紫外線が照射された場合に最も多く生ずるシクロブタン型チミン二量体と隣接するピリミジンの
4 位と 6 位が結合した(6−4)光産物,その異性体であるDewar isomerに焦点を絞り,特異抗体による認識機構を物理化学的方法により解析することを目的とする。通常は核酸に対する抗体は生成しないが,光損傷ピリミジンジヌクレオチドを含むDNAには特異抗体が得られており,これらの抗体が核酸誘導体とどのように結合しているかを分子レベルで解析することは核酸・蛋白質の認識の問題としても興味のある課題である。本研究の目的を列挙すると次のとおりである。1
)チミン二量体および( 6 − 4 )光産物を含む塩基配列既知のDNA断片を合成し,対応する抗体の全分子および抗原結合断片(Fab)との結合を調べる。2
)次に,分子レベルでの解析を行うために,可変領域(Fv)の遺伝子をクローニングし,塩基配列を決定する。これにより得られる相補性決定領域(Complementarity
determining region,CDR)のアミノ酸配列から分子モデルの構築を行って,結合領域を推定する。同時に,L鎖とH鎖のFvを結合したシングル鎖抗体(scFv)遺伝子を構築する。scFvは分子量約2万5千程度であるので大腸菌内発現が可能と考えられる。得られたscFvと核酸誘導体との結合定数を求める。3
)scFv遺伝子の変換により,CDRの位置特異的変異およびランダム変異を行い,異なる性質のscFvを得る。4
)原子レベルの解析のため,Fabと損傷DNA断片の結晶化を行い,X線による結晶構造解析を行う。5
)溶液中での構造を調べるためにFab単独および抗原DNA誘導体存在下でのNMRによる構造研究を行い,X線回析によって得られた結晶構造と比較し,結合の詳細を探る。
本研究は蛋白質の大量調製を必要とし,核酸化学,生体高分子構造学を専門とする研究者が協力し,チミン二量体認識抗体に焦点を絞り,合成抗原を用いた分子認識の研究を行うところが特色である。抗体のチミン二量体への結合の詳細をDNA修復酵素の基質認識と比較することにより,抗体に触媒機能を持たせることをも目的としている。紫外線損傷DNA抗原を認識する抗体,および抗原と抗体の複合体の三次元構造の詳細をX線結晶構造解析により明らかにし,抗体の抗原認識の機構を原子レベルでの構造知見に基づいて解明することは抗原の認識機構の理解,抗体の人為的改良,抗体酵素の設計などに不可欠である。損傷DNAと結合した抗体が損傷部位を修復する活性を有する抗体酵素の概念を実現するためには,正確な立体構造の知見と抗体酵素の設計指針が要求され,このような高度な展開のための構造知見の確立も期待できる。蛋白質や核酸などの高分子を認識し,これと複合体を形成する抗体を用いれば,単独では結晶を得ることが困難な蛋白質や核酸の結晶化が可能となると期待される。複合体の結晶が得られれば,抗体構造をプローブとする分子置換法での迅速な構造解析が可能となる。このようなアプローチと必要な方法論の展開は,急速に発展しつつある構造生物学の分野に強力で実践的な基盤を与えることになる。このような観点からもDNA抗原と抗体の複合体の解析は,X線結晶学においても新たな可能性を提供することになる。さらにNMRからの情報と組合せることにより相補的解析が可能となる。

隣接するピリミジン塩期間で形成される紫外線DNA損傷

抗体の基本構造と一本鎖FvおよびFav
平成9年度発足の科学研究費補助金・重点領域研究の研究領域設定
魚崎浩平教授(大学院理学研究科)の研究課題選定される
このたび,平成 9 年度より発足する科学研究費補助金重点領域研究の研究課題が全国で23件決定しました。この中で魚崎浩平教授(大学院理学研究科)を領域代表者とする「構造規制機能界面の構築と電極反応」が選定されました。研究期間は,平成
9 年度から11年度までの 3 年間で,研究経費は,来年決定される予定です。現在,来年度に向けて準備が鋭意行われています。
重点領域研究は,学術的・社会的要請の強い研究を一定期間,重点的に,かつ,その進展等に応じて機動的に推進し,格段に発展させることを目的とする研究種目です。
現在進展中の「単電子デバイスとその高密度集積化」(長谷川英機教授・工学部:平成
8 年度〜11年度),「スラブ・ユーラシアの変動−自存と共存の条件−」(皆川修吾教授・スラブ研究センター:平成
7 年度〜 9 年度),「糖鎖遺伝子とその生物機能」(齋藤政樹教授・医学部:平成
5 年度〜 8 年度)とともに研究の発展が期待されます。
以下,研究の概要を紹介します。(総務部研究協力課)
〔研究領域名〕
構造規制機能界面の構築と電極反応
電極反応は電池,表面処理,メッキ,腐食などの応用面で重要な過程の素反応であり,古くから活発に研究されてきた。電極反応は固体/溶液界面における電子移動をともなう化学反応であり,実に複雑な反応系であることから基礎的・理論的な取り扱いは極めて困難である。したがって,これまで主として現象論的な解釈が行われていた。これに対して現代の半導体を代表とするいわゆるハイテク産業では主に乾式系の技術が中心であり,湿式でかつ複雑な反応系(電極反応)を取り扱う電気化学は泥くさく,また古くさい学問と思われがちであった。しかし,その状況は現在大きく変わりつつある。電子素子の集積化が進むにつれて,機能性界面構築の重要性がさけばれるようになり,電気化学系の特徴が再認識されつつある。実際,多くのハイテク技術の中で,電気化学関係の技術がまさにキーテクノロジーとなってきた。その代表例が電池である。コンピュータ,移動電話などの情報機器においても,電気自動車,電力貯蔵などのエネルギー・環境関連技術においても,電池の性能の飛躍的向上が現在最も重要な課題となっている。また,電気化学的な金属や半導体の析出や溶解はメッキや電気化学エッチングとして古くから知られており,工学的にも完成され,基礎研究の余地はないものと考えられがちである。しかし,最近になって乾式で非常に高価な装置を使って行われている原子層単位での析出や溶解が,電極反応の次元を制御する事によって非常に単純かつ安価な電気化学装置で行える事が明らかになり,半導体素子のエッチングや微細回路基板形成において電極反応をキーステップとする湿式法が省エネルギーかつ環境保全プロセスとして注目されつつある。さらにセンサといった分野等においても,電気化学は非常に重要になってきつつある。
これらのプロセスに関するこれまでの研究は目的対象別にばらばらに行われており,基礎研究と実用的なデバイスやプロセスの開発との遊離は大きかった。また,基礎的な理解も原子・分子レベルとはほど遠いものであった。これらのプロセスは固体表面上で起こるので,固体の表面構造や電子状態によって大きく影響される。したがってこれらの反応の機構を厳密に理解し,電池,センサ,電析,エッチングなどの電気化学を含む新プロセスの開発の指針とするためには,理想的な規定された表面構造をもった固体電極表面上で反応を行い,表面の構造や電子状態さらに吸着分子の構造や配向を高い空間分解能(原子・分子レベル)で,しかも反応が実際に起こっているその場で知り,しかもそれらの変化を高い時間分解能で追跡することも必要となる。これらの研究とより実体に近い複雑な系での研究をあわせて検討することによって,実際のデバイスやプロセスの高機能化や問題解決が本質的に可能となる。
したがって,本重点領域研究ではまず構造が規制された表面での研究を通して,電極反応の原子・分子レベルでの理解を図る。ついで,その成果を基盤として電極反応がキーステップとして重要な役割を果たしている種々のプロセスについて詳細に検討し,これらプロセスの高機能化,高効率化のための設計指針を得る。具体的には電気化学的手法による原子層析出(電気化学原子層エピタキシー)や溶解による構造規制機能界面の形成手法を確立し,高効率電池実現の基礎技術につなげる。また,特定の分子種を特定の配向で配列・固定した特定の原子配列表面を用いて分子認識機能界面を構築し,化学センサーの高選択性実現の基礎とする。さらに構造制御界面における光による電極反応の制御(光電極反応)あるいは逆極反応による光学的性質の制御(光機能界面)を実現する。


高校生のための数学夏季講座を実施
理学部では,今年で3 回目になる「高校生のための数学夏季講座」を,道内の多くの高校生が参加しやすいとようにと,今回新たに北見に会場を設けて,8
月8 日(木),9 日(金)の両日は北見工業大学において,また,8 月12日(月)から14日(水)は,本学において実施しました。
この講座は,文部省が掲げる「特定分野の個性を伸ばす教育の推進」計画に基づくもので,数学の分野に関して高い意欲と関心を有し,能力の伸長が見られる高校生に対し,その個性・能力が一層伸ばすことができるような学習の機会を設け,数学の面白さを知ってもらう目的で実施されたものです。
今回のテーマは,北見会場においては,「幾何学に関する話題」,また,札幌会場では「微分方程式に関連する話題」についての講座を開講した。
それぞれの会場における講義題目及び講師は次のとおりです。
引地学部長のあいさつ
北見会場(北見工業大学)
8 月8 日(木)「2次関数とカオス」
教授三波篤郎(北見工業大学)
8 月9 日(金)「幾何学と不変量のはなし」
教授西森敏之(高等教育機能開発総合センター)
札幌会場(北海道大学学術交流会館)
8 月12日(月)「数列と微分積分の応用」
教授久保田幸次(理学研究科)
8 月13日(火)「動く界面」
教授儀我美一(理学研究科)
8 月14日(水)「変分法の話題」
助教授神保秀一(理学研究科)
昨年同様今回も大変好評で,札幌会場には,札幌近郊を中心に80名,北見会場には,15名の参加者がありました。
久保田教授による講義
両会場とも,ビデオ,OHP等を利用しての講義を終始熱心に受講していました。
最終日の午後に開かれた数学科教官との懇談会に出席した生徒から,「数学の面白さが分かり有意義だった」,「この講座を来年も継続してほしい」などの意見がだされました。
この講座を受講した札幌会場の参加者のフォローアップのため,10月第二土曜日から数学教室において個別指導を行う予定で,10数名の参加希望者がありました。
なお,本講座は,来年度もテーマを換えて実施する予定です。(理学部)
北海道大学英文カタログ1996−97年版の完成
本学から海外への冊子体の情報発信として英文カタログを隔年で出版しておりますが,1996−97年版が
8 月上旬に完成しました。印刷部数は3,000部,海外の研究機関,在外公館等へ送付するほか外国人来訪者への情報提供に役立てております。各部局等には,必要部数を配付しております。
国際交流委員会では,昨年12月に委員の中から英文カタログ編集委員を選出するとともに,特に今回は学内から外国人教官を含め
3 人の協力委員に加わっていただき,精力的に編集作業を行い内容の充実をはかりました。
全体の内容については大幅な変更はなく従来通りですが,大学院重点化等に伴う一部変更があります。また,部局,部局長等の標記は英語圏以外の外国の方にも分かり易いように日本語で併記するなど工夫をこらしております。(総務部国際交流課)

1996年サマーセッション・プログラムの終了
1996年サマーセッション・プログラムは,6 月24日(月)から 7 月19日(金)までの
4 週間,学術交流会館において実施されました。
このプログラムは,本学と大学間交流協定を締結しているアメリカ合衆国とカナダの大学との学生交流の一環として,昭和53年(1978年)から隔年で実施されているものです。
第10回目の今回は,アメリカ合衆国のマサチューセッツ大学,ポートランド州立大学及びカナダのアルバータ大学から20人(男子
9 人,女子11人)の学生と 3 人のディレクターが参加しました。
サマーセッション期間中は,日本語の授業,英語による「日本の政治・歴史・文化など」に関する講義,木版画・華道・水墨画の講義と実習のほか,盆踊りなど日本文化に関する文化活動,学内見学(低温科学研究所,附属図書館),市内見学(百合が原公園,藻岩山,札幌芸術の森,北海道開拓記念館,北海道開拓の村),エクスカーション(大滝セミナーハウス,昭和新山,有珠火山観測所,苫小牧地方演習林)など,様々な行事が企画され,滞りなく実施され終了しました。
また,学生は, 2 週間交替で 2 つの家庭にホームスティし,日本の家庭生活をエンジョイしたようです。(学務部留学生課)
市内見学(札幌芸術の森)
留学生と地域との交流
「ホリデー・イン・日高」に参加
本学の外国人留学生及びその家族など31人が, 7 月20日・21日の両日に,国立日高少年自然の家の主催事業である「ホリデー・イン・日高」に参加しました。
この事業は,日本人と外国人留学生の家族がつどい,郷土のお祭り体験や各種交流を通して異なる文化・生活の相互理解を図ることを目的に,平成
3 年度から実施されており,今回が 6 回目となります。
観光音頭踊りの練習
当日は,「日高樹魂まつり」の観光音頭踊りや樹魂合戦などのイベントが行われ,留学生やその家族も参加し,それぞれ楽しい一時を過ごしました。特に,樹魂合戦(重量のある御輿を4人で押し合い土俵の外へ出す競技で13チームが参加)には留学生チームが参加し,堂々の4位に入賞しました。
この「日高樹魂まつり」などの参加を通して,地域の生活・文化を体験的に学びながらの交流は,留学生及びその家族にとって貴重な体験となりました。(留学生センター)
公開講座の終了
▼北海道大学公開講座「快適な高齢社会を迎えるために」
7 月 1 日から毎週月・木の計 9 回にわたって開催された本学の公開講座は,定員を越える215人の受講者を得て
7 月29日に終了しました。今回の講座は,福祉面,環境面,医療面等の多岐にわたる側面から高齢社会を明るく展望しようというものでしたが,ほとんどの回で
8 割以上の受講生が出席し,多くの受講者は講義に熱心に耳を傾けていました。講義終了後の閉講式では,公開講座委員会委員長の稲垣道夫工学部教授から,受講生を代表して,無欠席者で最高齢者(85才)の千秋博さんに修了証書が手渡されました。(学務部教務課)
▼言語文化部「日本と西洋−比較文化研究」
言語文化部の平成 8 年度第 1 回公開講座「日本と西洋−比較文化研究」は,
5 月 8 日から 7 月31日まで,12回の講座を終了しました。
この講座は,日頃話題にされるような,ステレオタイプ化した皮相的な比較をこえて,日本と西欧,とりわけ英語圏の文化で人々の生活様式や行動・思考様式を支配している深層の文化的価値観を掘り下げて考察しようとするものでした。
受講生は32人を数え,比較文化研究に関する関心の強さを認識しました。
今回の講座は外国人教師による講義で英語だけで行われ,講座の参加者も話合いに参加する
ワークショップ風の講座という当部にとっても初めての試みでしたが,大変活発に討論が行われ,最終回のアンケートでもこの続編を望む声が非常に多く,全体として大変好評でした。
最終日の講義終了後,長野幸治言語文化部長より, 8 回以上出席した17人の受講者に修了証書が渡されました。(言語文化部)

討論風景
▼言語文化部「エスニック・アメリカ−多民族社会アメリカの光と陰」
言語文化部の平成 8 年度第 2 回公開講座「エスニック・アメリカ−多民族社会アメリカの光と陰」は,
5 月16日から 7 月18日まで,10回の講義を終了しました。この講座は,多くの異なる人種や民族が住むようになったアメリカにおいて,それらエスニック集団がアメリカ文化総体にどうかかわったか,又,人種差別等現実の問題を考えようとするものでした。
受講生は99人を数え,アメリカに関する関心の強さを認識しました。欠席者も少なく,最終回のアンケートでもこの続編を望む声が多く,全体として大変好評でした。
最終日の講義終了後,長野幸治言語文化部長より, 7 回以上出席した58人の受講者に修了証書が渡されました。(言語文化部)

小林好宏教授(経済学部)による講義風景