総長職務代理メッセージ:行動指針レベル2への引き下げについて
総長職務代理メッセージ:行動指針レベル2への引き下げについて
北海道と東京都ならびに首都圏3県で継続されていた政府の緊急事態宣言が5月25日に解除されました。さらに、大学等を対象とした知事からの休業要請も5月31日をもって解除されることになりました。これを踏まえて、本日(6月1日)から「新型コロナウイルス感染防止のための北海道大学の行動指針」の制限レベルを現行のレベル3(制限(大))からレベル2(制限(中))に引き下げることとします。今回の制限レベル変更に伴って、皆様にお願いする行動の詳細については、「北海道大学の行動指針レベル2における基本的行動及び各行動の運用・詳細(令和2年6月1日)」をご確認ください。
学生の皆さんは、オンラインのみでの授業や図書館をはじめとする学内施設の利用制限等で不便を感じていることと思います。特に、新入生の皆さんは級友と一度も顔を合わせることができず、孤独感を抱いている方も多いと思います。制限レベル引き下げ後も、当分の間はオンライン授業が中心になりますが、本学は皆さんの心身のケアも含めて修学環境の充実に最大限の努力をいたします。また、新型コロナウイルス感染症の影響を受け経済的に困難な状況におかれている方もいらっしゃると思います。本学は、このような方々の修学を支援することは極めて重要であると考えています。このたび、北大フロンティア基金の支援を得て、本学独自の緊急修学支援金を用意しましたので、本学ホームページをご覧ください。
教職員の皆様には、各種の制約がある中、オンライン授業、時差出勤、在宅勤務、ウェブ会議の導入等にご理解・ご協力をいただきありがとうございます。また、病院の皆様には感染者の診療等に献身的にあたってくださっていることにお礼申し上げます。本学としては、今回の経験を業務の効率化を推し進める契機と捉え、研究力と教育力の向上ならびに研究教育支援体制の強化に向けて取り組んでまいりますので、引き続き、ご協力をお願いいたします。
2月末に発出された北海道独自の「緊急事態宣言」に基づく行動自粛等により、本道では一時、感染の広がりが抑え込まれたかのようにみえましたが、4月以降、第2波とも言える感染拡大の危機に見舞われました。北海道は、一度、感染の拡大を抑えても、油断すると感染が再燃することを、身をもって経験している国内唯一の地域と言えます。皆様には、この経験を踏まえ、本学の行動指針と、今やすべての国民に求められている「新しい生活様式」に基づき、教育研究活動と感染の拡大防止の両立に向けて、責任ある行動をとっていただけるものと信じております。
現在、世界各地で猛威を振るっている新型コロナウイルス感染症は、政治、経済、医療は言うに及ばず、働き方を含めた人々の日々の行動、ものの考え方にまで大きな変革を迫っています。このような時代にあっては、幅広い領域において高度な専門家を擁し、その知識と技術を社会に還元する役割を果たす大学に寄せられる社会からの期待は極めて大きいものと考えます。「世界の課題解決」に貢献する北海道大学の一員として、皆様一人ひとりが、それぞれの立場で最善を尽くし、この困難を乗り越え、前進していくことを願ってやみません。
令和2年6月1日
北海道大学総長職務代理
新型コロナウイルス感染症対策本部長
笠原 正典