サケビクニン試食レポート   

文責:ボンバー橋爪

先日、臼尻漁港のエビ籠にサケビクニンが入りました。

サケビクニンは深海魚、ふつう滅多にお目にかかることはできません。

一部水族館に展示されることはあるようですが、自分は生でこの魚を見たのは初めてでした。

その独特な外見は何とも言えないもので、丸っこい体型、ゼラチンのようにプニプニした体表、全身鮮やかな淡いオレンジ色の体色。

かわいさと気味悪さとが混在していました。

どうやらこの魚は食用として利用されていないようですが、味はともかくこの外見を見ただけでも納得できそうでした。

しかしそこはチャレンジ精神豊かな臼尻実験所の学生たち。珍しい魚が手に入ったとあらばその味を確かめずにはいられません。

(まな板のサケビクニン)


湯通しし、皮をむき、衣をつけて油の中に投入!

サケビクニンの天ぷらが完成し、さっそくその場に居合わせた学生たちで試食会を行いました。


(サケビクニンの天ぷら!)


その時の感想を皆さんから頂いたところ、

加藤「ちゃんと処理をして火を通しても、生のような感じがした」

百田「身が口の中でとろけて、悪寒が全身に広がった」

富樫「ふわっとした口どけ、こみあげてくる芳醇な香り! www

鈴木「ギンポの煮こごりを柔らかくしたようなものを食べた感じ」

橋爪「少し冷えた時に食べてしまったら、独特な臭みがなお際立っていて辛かった」

以上、その味はとても食べられたものではありませんでした。

この世にはどうしても食用向きではないものが存在するということを学習する結果となりました。

なんでも食べられると思ったら大間違いですね。


今回漁獲されたサケビクニンはおたる水族館に寄贈されるもので、そのほとんどが水族館へと搬送されました。

このうち弱ってしまい搬送できないものを今回我々が頂いたというわけでした。

皆さんがもしどこかでサケビクニンを見かけられたときは、この記事を思い出していただけると幸いです。



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