オンデンザメのお話
文責:大友
チョウザメやマオナガといった変わったサメが上がる今年の臼尻ですが、今回の登場サメは”オンデンザメ”です。
オンデンザメって知ってますか?
深海の超でっかいサメで、たびたびNHKの番組で紹介されてたりします。
一応全世界で3種類いるとされていますが、本当は1種類なんじゃないかとか、その生態も含めよくわかっていないそうです。
(写真:M氏と比べてこのくらいなので、多分1.6mくらい?)
ナショナルジオグラフィックで”オンデンザメの映像が撮れた!”みたいな記事がありましたが、
その研究をしている博士学生の人がオンデンザメを見て、
「Oh!! It's a shark!! Holly ○○○○!!(放送禁止用語) Holly ○○○○!! Holly ○○○○!!…」
と叫びまくっているのが印象的でした。そのくらい、珍しいサメのようです。
実はこの時私はいなかったので、目撃した人たちに感想を聞いてきました。
Y氏 「おなかがたぷたぷしてた」
S氏 「胃内容物はスルメイカが主でとても臭い。
また、上顎歯はかみつぶす系の形をしているのに対し、下顎歯はすりつぶす系の形をしていて非常に興味深い。」
T氏 「ぶよぶよでサイズ感はまるでM氏。だらしない体してる。」
M氏 「でかい、おもい、直接触ると鮫肌がすごいので手袋推奨」
Miyake氏 「ぶよぶよでアザラシみたい、まるでM氏」
A氏 「気持ちいいおなか、胸鰭付近は美肌、きれいな目!!」
用務員のMさん 「ぶよぶよでサメっぽくなかった」
総じてぶよぶよという印象のようです。深海への適応なのでしょうか?
ちなみに我が実験所メンバーもこのサメを見て、「Holly ○○○○!!(放送禁止用語)」 と叫んでいたそうです。
臼尻のグローバル化は進むばかりですね。
オンデンザメの仲間はツノザメ目の中のオンデンザメ属 Somniosusに位置し、
オンデンザメ、ミナミオンデンザメ、ニシオンデンザメの3種類がいるとされています。
しかし、これらの形態的な差異をはっきりさせられるほどサンプルが獲れておらず、とりあえず生息域で分けているだけのようです。
そのためすでに書きましたが、今後の精査で種数が変わってくるかもしれません。
記録では♂で440㎝、♀で430㎝が最大とされていますが、確かNHKのいつだかの特集で推定7m超の個体が確認されていたので、
漁獲されていないだけでもっと大きいものもいるのかもしれません。しかも、NHKのは東京湾で撮影していたような記憶があります。
北太平洋、北大西洋、南極海周辺、タスマニア諸島周辺の表層から2000m付近に生息しているそうです。
まあ、そんなこんなでリリース。See you again.
またいつか取れたりするのでしょうか。ところでこいつ食べられるのでしょうか。
とても気になります。