先端生体制御科学研究室(西村研)

先端生体制御科学研究室(西村研)について

がん、アルツハイマー症、新型コロナウイルス感染症など治療法が見つかっていない病気の新薬開発を「動的エピトープ理論」によって実現します。

研究内容

私たちは、タンパク質が糖鎖などで修飾されるしくみ、その生物学的な意義、病気との関連性について研究してきました。その過程で、糖鎖修飾によってタンパク質の構造が変化すると、抗体が認識する特定の構造(エピトープ)が出現したり消失したりすることを発見しました。例えば、異なる疾患の患者さんでは、あるタンパク質の糖鎖修飾が異なり、出現するエピトープも異なります。このように糖鎖修飾によって出現するエピトープを「動的エピトープ」と名付けました。
疾患に特徴的な構造は、創薬の新たなターゲットになります。私たちは、この「動的エピトープ理論」に基づいて、すい臓がんやアルツハイマー症など治療法が見つかっていない疾患の治療薬開発を進めています。
動的エピトープ理論によるアプローチは、新型コロナウイルスの「変異の影響を受けない」治療薬の研究開発にも有効であることも明らかになりました。そこで、2021年から新型コロナウイルスの弱点を明らかにするための新たな挑戦を開始しました。

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基金の使途

  1. 動的エピトープの探索・同定・治療薬候補の開発と知的財産の権利化に係る経費
  2. 研究者・研究支援員の雇用に係る経費

ご寄附の特典

「北大フロンティア基金」の特典が適用されます。