○国立大学法人北海道大学安全保障輸出管理規程

平成22年4月1日

海大達第77号

第1章 総則

(目的)

第1条 この規程は、国立大学法人北海道大学(以下「本学」という。)における安全保障輸出の適切な管理について必要な事項を定めることにより、本学における安全保障輸出管理体制を整備及び充実し、もって国際的な平和及び安全の維持並びに学術研究の健全な発展に寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この規程において次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 部局等 アドミッションセンター、創成研究機構、創成研究機構の各研究拠点、高等教育推進機構、安全衛生本部、大学力強化推進本部、産学・地域協働推進機構、総合IR本部、国際連携機構、サステイナビリティ推進機構、アイヌ共生推進本部、大学院教育推進機構、ダイバーシティ・インクルージョン推進本部、広報・社会連携本部、半導体拠点形成推進本部、各学部、病院、研究科、各学院、各研究院、教育部、連携研究部、各附置研究所、各研究センター、各学内共同施設及び国際連携研究教育局をいう。

(2) 外為法等 外国為替及び外国貿易法(昭和24年法律第228号)及びこれに基づく政令、省令、通達等をいう。

(3) 技術の提供 外国における技術の提供、外国に向けて行う技術の提供、非居住者若しくは特定類型該当者への技術の提供又は非居住者若しくは特定類型該当者へ再提供することが明らかな居住者への技術の提供をいい、情報交換に伴うものを含む。

(4) 貨物の輸出 外国を仕向地として貨物を送付すること(貨物の国内における送付で、外国を仕向地として送付されることが明らかなものを含む。)をいう。

(5) 輸出等 技術の提供又は貨物の輸出をいう。

(6) 輸出管理 輸出等の取引の管理をいう。

(7) 特定重要貨物等 外国為替令(昭和55年政令第260号)別表の1から15までの項の中欄に掲げる技術及び輸出貿易管理令(昭和24年政令第378号。第11号において「輸出令」という。)別表第1の1から15までの項の中欄に掲げる貨物をいう。

(8) 該非判定 提供しようとする技術又は輸出しようとする貨物が、特定重要貨物等に該当するかどうかを判定することをいう。

(9) 取引審査 該非判定の内容のほか、輸出等の取引の相手先又は相手先における用途の内容を審査し、本学として当該取引を行うかどうか又は当該取引が経済産業大臣の許可を要するかどうかを判断することをいう。

(10) 核兵器等 核兵器、軍用の化学製剤若しくは細菌製剤若しくはこれらの散布のための装置又はこれらを運搬することができるロケット若しくは無人航空機であってその射程若しくは航続距離が300キロメートル以上のものをいう。

(11) 通常兵器 輸出令別表第1の1の項の中欄に掲げる貨物(核兵器等に該当するものを除く。)をいう。

(12) 核兵器等の開発等 核兵器等の開発、製造、使用又は貯蔵をいう。

(13) 通常兵器の開発等 通常兵器の開発、製造又は使用をいう。

(14) 居住者 外国為替法令の解釈及び運用について(蔵国第4672号昭和55年11月29日)6―1―5、6(居住性の判定基準)に従い、居住者として取り扱うこととされる自然人及び法人をいう。

(15) 非居住者 居住者以外の自然及び法人をいう。

(16) 特定類型該当者 外国為替及び外国貿易法第25条第1項及び外国為替令第17条第2項の規定に基づき許可を要する技術を提供する取引又は行為について(4貿局第492号)1(3)サ①から③までに掲げる者(自然人である居住者に限る。)をいう。

(適用範囲)

第3条 この規程は、本学の教員その他の職員(以下「教員等」という。)が業務上行うすべての輸出等に適用する。

第2章 管理体制

(安全保障輸出管理最高責任者)

第4条 本学における輸出管理上の重要事項の最終的な決定を行うため、本学に、安全保障輸出管理最高責任者(以下「最高責任者」という。)を置く。

2 最高責任者は、総長をもって充てる。

(安全保障輸出管理統括責任者)

第5条 本学に、最高責任者の命を受け、本学における輸出管理に係る業務を統括させるため、安全保障輸出管理統括責任者(以下「統括責任者」という。)を置く。

2 統括責任者は、総長が指名する理事をもって充てる。

(安全保障輸出管理全学責任者)

第6条 本学に、統括責任者の命を受け、本学における輸出管理に係る業務を掌理させるため、安全保障輸出管理全学責任者(以下「全学責任者」という。)を置く。

2 全学責任者は、本学の専任の教授又は准教授をもって充てる。

3 全学責任者の任期は2年以内とし、再任されることができる。

4 全学責任者は、総長が任命する。

(安全保障輸出管理部局等責任者)

第7条 輸出等の取引を行う部局等に、当該部局等における輸出管理に関する業務を統括させるため、安全保障輸出管理部局等責任者(以下「部局等責任者」という。)を置く。

2 部局等責任者は、当該部局等の長をもって充てる。

(安全保障輸出管理アドバイザー)

第8条 部局等責任者は、外為法等に関する専門的な助言を行わせることにより、当該部局等における輸出管理を円滑に実施するため必要があると認めるときは、安全保障輸出管理アドバイザー(以下「輸出管理アドバイザー」という。)を置くことができる。

2 前項の規定により輸出管理アドバイザーを置く場合において、部局等の事情により専任の輸出管理アドバイザーを置くことが困難な場合には、複数の部局等が共同でこれを置くことができる。

3 輸出管理アドバイザーは、部局等責任者が指名する教員等(前項の規定により複数の部局等が共同で置く場合にあっては、当該複数の部局等の部局等責任者が指名する教員等)をもって充てる。

(安全保障輸出管理委員会)

第9条 本学の適正な輸出管理に関し必要な事項について審議、調査等を行うため、安全保障輸出管理委員会(以下「委員会」という。)を置く。

2 前項の委員会の組織及び運営については、別に定める。

第3章 手続

(事前確認)

第10条 教員等は、輸出等の取引を行おうとするときは、別に定める様式に基づき相手先に関する懸念情報、非居住者又は特定類型該当者への該当性及び例外規定(公知の技術及び基礎科学分野の研究活動における技術をいう。)の適用判定等について確認を行い、該非判定及び取引審査の手続を要する取引かどうかについて、部局等責任者の確認を受けなければならない。

2 部局等責任者は、前項の規定により確認を行う場合において、当該取引について該非判定及び取引審査の手続を要する取引かどうかについて疑義が生じた場合には、全学責任者の確認を受けなければならない。

(該非判定及び取引審査)

第11条 教員等は、前条の確認により該非判定及び取引審査の手続を要する旨の確認を受けた取引を行おうとするとき又は核兵器等の開発等若しくは通常兵器の開発等に用いられるおそれがあるものとして経済産業大臣から許可の申請をすべき旨の通知を受けた取引を行おうとするときは、別に定める該非判定・取引審査票を作成し、部局等責任者を経由して、統括責任者に提出するものとする。

2 統括責任者は、前項の該非判定・取引審査票の提出があった場合には、委員会に該非判定及び取引審査を付託するものとする。

3 委員会は、前項の付託があった場合には、該非判定及び取引審査を行い、その結果を統括責任者に報告するものとする。

4 統括責任者は、前項の報告を受けた場合には、本学として輸出等の取引を行うかどうか又は当該取引が経済産業大臣の許可を要するかどうかについて決定し、速やかに部局等責任者を経由して、教員等に通知するものとする。

5 教員等は、前項の通知を受けた後、提供しようとする技術若しくは輸出しようとする貨物の仕様に変更が生じた場合又は提供しようとする技術若しくは輸出しようとする貨物に追加が生じた場合には、改めて前条の確認を受けなければならない。

(輸出等の取引許可に係る申請)

第12条 教員等は、前条の該非判定及び取引審査の結果、統括責任者から経済産業大臣の許可を要する旨の通知を受けた輸出等の取引を行おうとする場合には、外為法等の定めるところにより役務取引許可申請書又は輸出許可申請書を作成し、部局等責任者を経由して最高責任者に提出しなければならない。

2 最高責任者は、前項の提出があった場合には、経済産業大臣に前項の役務取引許可申請書又は輸出許可申請書を提出するものとする。

3 教員等は、経済産業大臣の許可が必要な輸出等の取引については、経済産業大臣の許可を受けなければ、当該取引を行ってはならない。

第4章 輸出管理

(技術の提供)

第13条 教員等は、技術の提供を行う場合には、該非判定及び取引審査の手続が終了していること、並びに提供する技術の内容に変更がないことを確認しなければならない。ただし、第10条の規定による事前確認により該非判定及び取引審査の手続が不要と確認された場合には、該非判定及び取引審査の手続が終了していることの確認は要さない。

2 前項に定めるもののほか、教員等は、当該技術の提供が外為法等に基づく経済産業大臣の許可が必要な技術の提供である場合には、当該許可を受けていることを併せて確認しなければならない。

3 教員等は、前2項の確認ができない場合には、当該技術の提供を行ってはならない。

(貨物の輸出)

第14条 教員等は、貨物の輸出を行う場合には、該非判定及び取引審査の手続が終了していること、並びに輸出する貨物の内容に変更がないことを確認しなければならない。ただし、第10条の規定による事前確認により該非判定及び取引審査の手続が不要と確認された場合には、該非判定及び取引審査の手続が終了していることの確認は要さない。

2 前項に定めるもののほか、教員等は、当該貨物の輸出が外為法等に基づく経済産業大臣の許可が必要な貨物の輸出である場合には、当該許可を受けていることを併せて確認しなければならない。

3 教員等は、前2項の確認ができない場合には、当該貨物の輸出を行ってはならない。

4 教員等は、貨物の輸出を行う場合において通関時に事故が発生した場合には、直ちに当該輸出の手続を取り止め、部局等責任者を経由して、全学責任者にその旨を報告しなければならない。

5 全学責任者は、前項の報告があった場合には、統括責任者と協議の上、適切な措置を講じるものとする。

(文書等の保存等)

第15条 教員等は、輸出管理の手続に必要な文書、図画又は電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他の人の知覚によっては認識することができない方式で作られた記録をいう。次項において同じ。)の作成に当たっては、事実に基づき正確に記載しなければならない。

2 教員等は、輸出管理に係る文書、図画又は電磁的記録について、技術が提供された日又は貨物が輸出された日の属する年度の翌年度の初日から起算して、少なくとも7年間保管しなければならない。

第5章 危機管理

(通報及び報告)

第16条 教員等は、外為法等又はこの規程に対する違反又は違反のおそれがあることを知った場合には、部局等責任者を経由して、速やかに全学責任者にその旨を通報しなければならない。

2 全学責任者は、前項の通報があった場合には、直ちに統括責任者に当該通報の内容について報告するとともに、当該通報の内容を調査し、その結果を統括責任者に報告しなければならない。

3 統括責任者は、前項の調査結果の報告により、外為法等に違反している事実が明らかとなった場合又は違反したおそれがある場合には、速やかに最高責任者に報告しなければならない。

4 最高責任者は、前項の報告があった場合には、速やかに関係行政機関に報告するとともに、統括責任者に再発防止のために必要な措置を講じさせるものとする。

5 前4項に定めるもののほか、統括責任者は、該非判定及び取引審査の結果として、教員等に対し輸出等の取引を承認する旨の通知をした後(経済産業大臣の許可を要する旨の通知をした場合にあっては、当該許可を受けた後)、当該取引について核兵器等の開発等又は通常兵器の開発等に用いられるおそれ、その他輸出管理上の懸念があることが明らかとなった場合には、遅滞なく最高責任者に報告し、対応について協議するとともに、最高責任者は、関係行政機関に報告するものとする。

第6章 教育

(教育)

第17条 最高責任者は、外為法等及びこの規程の遵守について理解させるとともに、その確実な実施を図るため、教員等に対し、輸出管理に関する教育を計画的に行うものとする。

2 統括責任者は、部局等責任者に対し、輸出管理に関し必要な情報の提供に努めるものとする。

3 部局等責任者は、特定重要貨物等を保管し、又は使用する教室、研究室等を利用する学生等に対し、外為法等に対する理解を深めさせるため、必要な教育を行うよう努めるものとする。

第7章 監査

(監査)

第18条 本学における輸出管理が、外為法等及びこの規程に基づき適正に実施されていることを確認するため、委員会は、統括責任者が定める輸出管理に係る監査の基本方針に基づき、業務の監査を定期的に行うものとする。

2 委員会は、前項の監査の実施に当たり必要と認めるときは、統括責任者が指名する教員等又は外為法等に関し専門的知識を有する教員等以外の者に監査を行わせることができる。

第8章 雑則

(事務)

第19条 輸出管理に関する事務は、研究推進部研究振興企画課研究公正推進室が関係各課の協力を得て処理する。

(雑則)

第20条 この規程に定めるもののほか、輸出管理に関し必要な事項は、別に定める。

この規程は、平成22年4月1日から施行する。

(平成22年7月1日海大達第211号)

この規程は、平成22年7月1日から施行する。

(平成22年10月1日海大達第240号)

この規程は、平成22年10月1日から施行する。

(平成23年3月1日海大達第22号)

この規程は、平成23年3月1日から施行する。

(平成23年4月1日海大達第40号)

この規程は、平成23年4月1日から施行する。

(平成24年4月1日海大達第13号)

この規程は、平成24年4月1日から施行する。

(平成26年2月1日海大達第16号)

この規程は、平成26年2月1日から施行する。

(平成26年4月1日海大達第48号)

この規程は、平成26年4月1日から施行する。

(平成27年4月1日海大達第24号)

この規程は、平成27年4月1日から施行する。

(平成27年7月1日海大達第208号)

この規程は、平成27年7月1日から施行する。

(平成28年10月1日海大達第172号)

この規程は、平成28年10月1日から施行する。

(平成29年4月1日海大達第83号)

この規程は、平成29年4月1日から施行する。

(平成30年12月20日海大達第159号)

この規程は、平成30年12月20日から施行し、平成30年10月23日から適用する。

(平成31年4月1日海大達第23号)

この規程は、平成31年4月1日から施行する。

(令和元年11月1日海大達第203号)

この規程は、令和元年11月1日から施行する。

(令和3年8月1日海大達第113号)

この規程は、令和3年8月1日から施行する。

(令和4年4月1日海大達第19号)

この規程は、令和4年4月1日から施行する。

(令和4年4月26日海大達第112号)

この規程は、令和4年5月1日から施行する。

(令和4年7月1日海大達第122号)

この規程は、令和4年7月1日から施行する。

(令和4年10月1日海大達第140号)

この規程は、令和4年10月1日から施行する。

(令和5年4月1日海大達第22号)

この規程は、令和5年4月1日から施行する。

(令和5年10月1日海大達第150号)

この規程は、令和5年10月1日から施行する。

国立大学法人北海道大学安全保障輸出管理規程

平成22年4月1日 海大達第77号

(令和5年10月1日施行)

体系情報
第6編 安全,衛生及び管理
沿革情報
平成22年4月1日 海大達第77号
平成22年7月1日 海大達第211号
平成22年10月1日 海大達第240号
平成23年3月1日 海大達第22号
平成23年4月1日 海大達第40号
平成24年4月1日 海大達第13号
平成26年2月1日 海大達第16号
平成26年4月1日 海大達第48号
平成27年4月1日 海大達第24号
平成27年7月1日 海大達第208号
平成28年10月1日 海大達第172号
平成29年4月1日 海大達第83号
平成30年12月20日 海大達第159号
平成31年4月1日 海大達第23号
令和元年11月1日 海大達第203号
令和3年8月1日 海大達第113号
令和4年4月1日 海大達第19号
令和4年4月26日 海大達第112号
令和4年7月1日 海大達第122号
令和4年10月1日 海大達第140号
令和5年4月1日 海大達第22号
令和5年10月1日 海大達第150号