litterae_vol.68
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―真弓ので、北海道らしいゼロカーボンの形成が期待できます。また、北海道は、家庭で発生するCO冬の暖房利用により他の地域と比較すると非常に多いので、まずはご家庭でどのような対策ができるのかを広く考えてもらう取り組みについても提言しています。エネルギーの大半を海外に頼る我が国においては、エネルギーの確保とバランスも大きな課題であり、原子力、石油、石炭、LNG、再生可能エネルギーのほか、石炭に代わるアンモニア混焼や水素燃料の発電なども抱き合わせながら取り組んでいく必要がありますね。北海道経済連合会の会長という重責も担っていますので、今後の北海道経済に関して考えていることを聞かせてください。北海道の問題として根本にあるのは人口減少と高齢化です。さらにコロナ禍のあおりを受け、企業の経営的ダメージは非常に大きくなっています。一方で、北海 2が     道はいろいろなポテンシャルを秘めています。日本の食料基地であり、エネルギー基地でもありますので、こういった資源を大いに活用し、様々な課題の解決を図っていく必要があります。北海道経済連合会では「2050北海道ビにマイルストーンを置いて6つの目標と47の取り組みを掲げ、各方面に説明して回っています。今後、地方自治体や企業と連携し、成功事例を重ねていくことが必要です。面が強いと感じています。今後は、北海道が自主的・自律的に意思決定していく場面が必要です。には頭がない」と言われていた時代があったそうです。国の北海道開発予算に頼り、大企業を誘致しても研究開発などの頭脳は本州で担い、自ら産業を生み出す力は不足していました。結果的に一次産業中心となり、ものづくり産業の比率が本州の約半分しかない構図になっています。今後は中央に任せるのではなジョン」を公表し、2030年北海道は国に依存している過去を振り返ると「北海道「仕事の成果=取り組み方×能力×情熱」という掛け算です。取り組み方とは積極性と明るさのことです。北海道の未来に向けて寳金真弓寳金真弓 総長が訊くLitterae Populi Vol.68  18MAYUMI Akihiko1954年、北海道出身。北海道大学工学部卒業。1979年に北海道電力株式会社入社。旭川支店電力部長、岩見沢支店長、理事 工務部長などを歴任。2012年に常務取締役、2014年に取締役社長に就任。2019年6月から現職。北海道電力株式会社取締役会長真弓 明彦

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