litterae_vol.69
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なっている。しかし、コロナ禍になってしまいがちです。私たちは、バスト会員にアピールする場とより、研究交流が制限された時期もあったという。「オンラインだと研究シーズを発表して終わりに発表の後に参加者同士で行う意見交換やネットワークづくりを重視していますので、対面での交流の機会はとても大切です」と石井拠点代表は話す。ロバスト拠点は、農林水産省が主催する「アグリビジネス創出フェア」に毎年出展している。2021年は、酪農学園大学と共同で「酪農×工学シン・ナチュラルチーズ開発」をテーマに出展。中村裕之農林水産副大臣もブースを訪れた。「研究交流の場は、我々研究者だけではなく、学生にも大きな刺激になりますね」と石井拠点代表。ロバスト拠点は次代の専門人材を育成するという、教育面でも重要な役割を担っている。「昨年度から、本学の1年生を対象に、『環境と人間ロバスト農林水産工学』という講義を行ってフィールドの現場を知ってもらいます。この講義では、持続可能な社会に向けて現場から学ぶことを目標に、オムニバス形式でロバスト拠点の教員が講師を務めています。学生に授業の感想を聞くと、異分野融合の重要性や、研究者が現場で問題解決に取り組んでいる実態などが伝わっているという手応えを感じます」と石井拠点代表。「大学は学部ごとに分かれているので、どうしても縦割り社会になりがちです。ロバスト拠点がそこに横串を刺して学生に現場をみせることで、大学のあり方の原点を理解してもらえるかもしれません。座学の講義も良いですが、い、そこで抱えている様々な課題を一緒に考えていきたいですね」と、石井拠点代表は熱く語る。教育への貢献もLitterae Populi Vol.69  08ロバスト拠点のロゴマーク。ロバスト(Robust)のRの形をし、種子(研究シーズ)から、いくつものモノを生み出すことをイメージしている。ロバスト拠点の学術企画コーディネーターを務める平井計浩氏。実に多様な研究を展開しているロバスト拠点にとって、コーディネーターは欠かせない存在だ。inherit 1 −共創力− ロバスト農林水産工学国際連携研究教育拠点

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