なっている。中学校の職場体験学ましたが、先輩方に助けてもらいながらなんとかやっています。中学生の頃から、将来、環境に関わる仕事ができたらと思っていました。木を切り、森を健全に育てることも環境保全ですので、大切なお仕事に携わらせていただいていると思っています。まずは、少しでも先輩方に近づけるよう成長したいです」と意欲をみせる。小池さんを師匠と慕い、安全面も含めてあらゆる技術を指導されているという。天塩研究林がある幌延町と本学とは、2017年に学術・教育・文化・地域産業の振興に関する包括連携協定を締結している。この連携事業として、研究林のミズナラ材でワイン■を製作。その■を使って熟成されたワインや日本酒、クラフトジンは地元で販売され、ふるさと納税の返礼品にも習、全国の愛好家を対象としたテシオコザクラ観察会や、地域住民を対象とした公開セミナーの共同開催など、今後も幅広い分野で連携する予定だという。高木教授は、「学術的、景観的に貴重なものを守りながら、効率的な木材生産を行うためには、長期的な視野を持ち、研究林のどこにどのような機能をもたせるかを考えて運用することが重要です」と、これからの森林管理について語る。天塩研究林では、厳しい自然環境、特殊な土壌のなかで残されてきた貴重な植生を守りながらも、収益を上げる道を模索している。そして今日も、これからの持続可能な研究林に向かって、雪深い山林を一歩一歩着実に突き進んでいる。多様な価値と機能をもった森づくりへ09 Litterae Populi Vol.70猛吹雪の中の天塩研究林庁舎。特集 | 立ち向かう幌延町産のワイン■。
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